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【月報】2026年8月号:円全面高とビットコイン急反発が目立った7月

この記事を読むとこうなります
→ 2026年7月の為替・ゴールド・ビットコインの値動きが数字で振り返れます
→ 月足・週足で見た中期的なトレンド構造が分かります
→ ドル全面安とビットコイン急反発が同時に起きた背景と、今月(8月)の注目材料が分かります

⚠️ 本レポートは執筆時点の相場情報です。相場は経済指標の結果・要人発言・地政学リスクなどによって方向性が急変することがあり、記載のトレンドや見通しは将来の値動きを保証するものではありません。取引は必ずご自身の判断と責任で行ってください。

2026年7月の振り返り

2026年7月の主要5資産のOHLC(始値・高値・安値・終値)と月間騰落率は以下の通りです。

資産始値高値安値終値月間騰落率
USD/JPY162.463163.982157.484157.626-2.98%
EUR/USD1.1421.1551.1351.154+1.05%
GBP/JPY215.426219.599212.345212.665-1.28%
GOLD (XAU/USD)4018.734202.883959.734047.84+0.72%
BTC/USD58718.3366946.6257794.3662926.95+7.17%

7月最大の特徴は、6月まで円安方向に振れていたドル円が-2.98%、ポンド円も-1.28%と揃って反落し、円が主要通貨に対して全面的に買われたことです。一方でEUR/USDは+1.05%と上昇しており、ドル安は円だけでなくユーロに対しても進んだことがうかがえます。ゴールドは+0.72%とほぼ横ばいで6月の急落からの下げ止まりを確認する動きにとどまった一方、ビットコインは+7.17%と大きく反発し、6月に大幅下落した反動が強く出た月になりました。

月足・週足の中期トレンド構造

ダウ理論による高値・安値の切り上げ/切り下げ判定をもとにした、月足・週足それぞれの中期トレンド状況です(価格は本レポート作成時点のもの)。

資産時間軸価格トレンド判定(ダウ理論)
USD/JPY月足157.626上昇トレンド継続
週足157.626上昇トレンド継続
EUR/USD月足1.154上昇トレンド継続
週足1.154下降トレンド継続
GBP/JPY月足212.665上昇トレンド継続
週足212.665上昇トレンド継続
GOLD (XAU/USD)月足4047.84下降トレンド継続
週足4047.84下降トレンド継続
BTC/USD月足63049.44下降トレンド継続
週足63049.44下降トレンド継続

ドル円・ポンド円は単月では下落したものの、月足・週足のダウ理論判定はいずれも「上昇トレンド継続」のままで、単月の下げと中期構造の向きが一致していません。これは6月までの急激な円安に対する調整・利益確定の域にとどまっており、直近の高値・安値を切り下げるような値動きにはまだ発展していないことを示しています。一方でEUR/USDは7月単月では+1.05%の上昇でしたが、月足では「上昇トレンド継続」、週足では「下降トレンド継続」と時間軸によって判定が割れており、より長い期間の切り上げ構造自体は保たれつつも、直近では短期的な調整が入っていると読めます。

ビットコインは7月単月で+7.17%と大きく反発しましたが、月足・週足の判定は「下降トレンド継続」のままです。これは、5月から6月にかけての大幅下落を受けた自律反発(戻り)の域を出ていないと機械的には判定されている状態であり、下降トレンドを否定する明確な高値更新が出るかどうかが今後の焦点になります。ゴールドも同様に、7月はほぼ横ばいで下げ止まりの気配を見せたものの、トレンド判定は月足・週足とも「下降トレンド継続」のままで、反発というよりは下値模索の一服という位置づけにとどまっています。

なぜ円全面高とビットコイン急反発が同時に起きたのか

ドル円・ポンド円が7月に揃って反落した背景には、日銀が6月の会合で政策金利を0.75%から1.00%へ引き上げたあとも、追加利上げに前向きな姿勢を崩さなかったことがあります。日銀は7月31日の会合で政策金利を1.00%に据え置いたものの、中東情勢や為替動向次第では利上げを続ける方針を改めて示しており、6月まで優勢だった「日米金利差を背景にした円売り」の勢いが一服し、円を買い戻す動きにつながったとみられます。ドル自体もEUR/USDの上昇が示す通りユーロに対しても軟化しており、円独自の材料だけでなく、ドル全体の地合いが7月にかけて弱含んだことも重なりました。

ビットコインの急反発については、6月にかけての大幅下落で売られ過ぎの水準まで調整していた反動から、押し目買いが入りやすい状態になっていたことが大きいと考えられます。中東情勢の緊迫や原油高を背景としたインフレ懸念がくすぶるなかでも、ゴールドの上昇が+0.72%にとどまったのに対しビットコインは+7.17%まで戻しており、「地政学リスク時にはゴールドが買われる」という単純な図式が必ずしも今回は当てはまらなかったことが読み取れます。資産クラスごとの資金の流れは、金利・ドルの方向感や個別の需給によって左右される部分が大きく、値動きの理由を一つの要因だけに絞り込まないことが大切です。

経済指標と値動きの関係

7月は主要中央銀行の会合が値動きの節目になりました。米FRBは7月29日のFOMCで政策金利を3.50~3.75%のレンジで据え置きましたが、投票メンバー12名のうち3名が0.25%の利上げを主張して反対票を投じるなど、内部でタカ派色が強まっていることが明らかになりました。中東情勢の緊迫化に伴う原油高がインフレ圧力になっているとの認識が示され、市場では9月と12月に0.25%ずつの利上げが織り込まれています。据え置き自体は事前予想通りだったものの、6月までの一方的なドル高局面に対する持ち高調整が入りやすいタイミングでもあり、結果としてドル安・円高方向に振れました。

日銀は7月31日の金融政策決定会合で、政策金利を前回6月会合で引き上げた1.00%に据え置きました。中東情勢や原油高が物価に与える影響、そして円安・ドル高基調が続いてきた為替相場の動向を、今後の追加利上げ判断の材料として挙げています。据え置き自体は市場予想通りでしたが、利上げ路線を維持する姿勢が改めて示されたことで、日米の金融政策の方向性の違い(米国は据え置き継続、日本は利上げ継続の構え)が意識されやすくなり、円買いを後押しする一因になったとみられます。経済指標や金融政策の結果は、為替だけでなく貴金属・暗号資産といった複数の資産クラスに横断的に影響することが、7月の値動きからも確認できます。

今月の注目ポイント

8月は、7月に転換の兆しを見せた円全面高・ドル安の流れが続くのか、それとも6月までの流れに戻るのかを見極める材料が控えています。市場が織り込む次回利上げは9月のFOMCとされており、それまでの米経済指標(雇用統計・消費者物価指数など)の結果次第で、米金利見通しが上下に振れやすい局面です。日銀についても、中東情勢や為替の動向を利上げ判断の材料として明言しているため、原油価格や地政学リスクの推移が円相場に波及しやすい状態が続きます。

また、ビットコイン・ゴールドともに7月は反発・下げ止まりの動きを見せましたが、月足・週足のトレンド判定は依然として下降継続です。反発が下降トレンドを否定する値動き(明確な高値更新)に発展するのか、それとも戻り売りに押される形になるのかを確認したい局面です。ドル円・ポンド円についても、単月の下落が中期的なトレンド転換の始まりなのか、あくまで一時的な調整にとどまるのか、高値・安値の切り上げ/切り下げ構造の変化を継続して確認する必要があります。

まとめ

  • 2026年7月はドル円-2.98%・ポンド円-1.28%と円全面高、EUR/USDは+1.05%とドル安基調、ゴールドは+0.72%でほぼ横ばい、ビットコインは+7.17%と大幅反発する内容だった
  • ドル円・ポンド円は単月で下落したものの月足・週足の中期トレンド判定は「上昇トレンド継続」のままで、あくまで調整の範囲にとどまっている
  • ビットコインの急反発・ゴールドの下げ止まりも、月足・週足の判定は「下降トレンド継続」のままで、下降トレンドを否定する高値更新が出るかが今後の焦点
  • 日銀は7月に政策金利を1.00%に据え置きつつ利上げ路線を維持、FRBも3.50~3.75%で据え置いたが3名が利上げを主張しタカ派色が強まった
  • 「地政学リスク時にはゴールドが買われる」という単純な図式は7月の値動きでは必ずしも成り立たず、資産クラスごとの資金の流れを個別に見極める必要がある

このレポートを踏まえてトレードを始めたい方へ

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