【週報】2026年9月19日号:日米欧そろって利上げ、ドル円は156円台で乱高下
この記事を読むとこうなります
→ 今週のドル円・ユーロドル・ポンド円・ゴールド・ビットコインのトレンドが週足・日足・4時間足で一目で分かります
→ FRB・日銀・ECB・BOEが出そろって動いた今週の政策金利の状況が分かります
→ 来週の相場シナリオ(メイン・サブ)と注目の経済指標が分かります
⚠️ 本レポートは執筆時点の相場情報です。相場は経済指標の結果・要人発言・地政学リスクなどによって方向性が急変することがあり、記載のトレンドや見通しは将来の値動きを保証するものではありません。取引は必ずご自身の判断と責任で行ってください。
今週のトレンド一覧
移動平均線の並び(パーフェクトオーダーなど)とダウ理論による高値・安値の切り上げ/切り下げ判定をもとにした、主要5資産の週足・日足・4時間足トレンド状況です(2026年9月19日時点)。
| 資産 | 時間軸 | 価格 | 移動平均トレンド | ダウ理論 |
|---|---|---|---|---|
| USD/JPY | 週足 | 156.838 | 下降バイアス | 下降トレンド継続 |
| 日足 | 156.838 | レンジ | 下降トレンド継続 | |
| 4時間足 | 156.838 | 上昇バイアス | 上昇トレンド継続 | |
| EUR/USD | 週足 | 1.1485 | 下降バイアス | 収束(保ち合いの可能性) |
| 日足 | 1.1485 | 下降バイアス | 下降トレンド継続 | |
| 4時間足 | 1.1485 | 下降トレンド(パーフェクトオーダー) | 収束(保ち合いの可能性) | |
| GBP/JPY | 週足 | 210.097 | 下降バイアス | 下降トレンド継続 |
| 日足 | 210.097 | 下降バイアス | 下降トレンド継続 | |
| 4時間足 | 210.097 | 上昇バイアス | 上昇トレンド継続 | |
| GOLD (XAU/USD) | 週足 | 4378.96 | レンジ | 収束(保ち合いの可能性) |
| 日足 | 4378.96 | レンジ | 下降トレンド継続 | |
| 4時間足 | 4378.96 | 上昇バイアス | 上昇トレンド継続 | |
| BTC/USD | 週足 | 81203.24 | 上昇バイアス | 下降トレンド継続 |
| 日足 | 81203.24 | 上昇トレンド(パーフェクトオーダー) | 拡大レンジ | |
| 4時間足 | 81203.24 | 上昇トレンド(パーフェクトオーダー) | 拡大レンジ |
※価格はMT5(XS Fintech)のデータに基づき、日足はUTC基準で区切っています。TradingView等の他チャートとは表示タイムゾーンや参照取引所が異なるため、数値が多少異なる場合があります。
ドル円とポンド円は、週足・日足では下降バイアス・下降トレンド継続と円高方向の判定が出ている一方、4時間足では一転して上昇バイアス・上昇トレンド継続に切り替わっており、直近の短い時間軸では円売りが優勢になっていることが読み取れます。他の代表的な指標で見ても、ドル円は週足で売り、4時間足では買いと評価が分かれており、まさに時間軸によって見方が割れている状態です。ユーロドルは週足・日足・4時間足のすべてで下降バイアスないし下降のパーフェクトオーダーとなっており、他の指標でも全時間軸で売り優勢と評価が揃っています。ゴールドは自前の判定ではレンジ的な値動きにとどまっていますが、他の指標では週足・日足とも買い優勢と出ており、方向感については見る指標によって評価が分かれる展開です。ビットコインは日足・4時間足で上昇のパーフェクトオーダーを形成しており、他の指標でも同じ時間軸で買い〜強い買いの評価が出ていることから、短期的な戻りの勢いについては見方が揃っていると言えそうです。
主要中銀の政策金利と金利差
今週は主要中銀の会合が集中し、方向性が大きく分かれる結果となりました。FRB(米連邦準備制度理事会)は9月16日のFOMCで政策金利を3.75%から4.00%に引き上げると決定しました。日銀も9月18日の金融政策決定会合で政策金利を1.00%から1.25%に引き上げましたが、据え置きを支持する委員もおり、賛否が分かれた決定となっています。ECB(欧州中央銀行)はひと足早く9月10日の理事会で政策金利を2.40%から2.65%に引き上げました。一方、イングランド銀行(BOE)は9月17日の金融政策委員会で政策金利を3.75%に据え置いており、利上げに動いた米・日・欧とは対照的な判断となりました。なお、各中銀とも次回会合に向けた市場予想はまだ示されていません。
金利差の面では、ドル円の日米金利差は日銀の利上げにより2.75%ポイントまで縮小傾向にあります。ポンド円のポンド・円金利差も同様に2.5%ポイントまで縮小しており、円安圧力がやや和らぎつつある状況です。ユーロドルの金利差はマイナス圏(ドル金利がユーロ圏を上回る状態)で推移していますが、ECBの利上げを受けてこちらも縮小傾向にあり、ユーロドルの下値を多少支える方向に働いています。
各通貨ペア・資産を動かしている材料
ドル円・ポンド円は今週、日銀の利上げそのものよりも「利上げに反対する委員がいた」という賛否の分かれ方に相場が反応しました。タカ派一色ではなかったとの受け止めから追加利上げ観測がやや後退し、株高・円安が進む場面が見られています。週初にかけては円買いが優勢で下降トレンドが継続していましたが、週末にかけてドル円は反発し156.88円で終値を付けるなど、直近の値動きレンジは155円台後半から158円台と振れ幅の大きい一週間となりました。5日移動平均線からの乖離も中立圏から拡大方向に動いており、短期的な過熱感には注意が必要な局面です。
ユーロドルは、ECBが資源高によるインフレ長期化を理由に利上げに動いたにもかかわらず、対ドルでは軟調な展開が続いています。中東情勢の緊迫化を背景とした「有事のドル買い」に加え、FRBが約3年ぶりとなる利上げに動いたことでドルの相対的な強さが意識されやすく、週足・日足・4時間足のいずれでも下降のバイアスないしパーフェクトオーダーが続いている格好です。
ゴールドは、中東情勢の緊迫化に伴う原油高がインフレ再燃への警戒とドル金利上昇を招き、上値を抑えられる一方で、地政学リスクそのものは逃避買いの材料にもなるため、方向感の乏しいレンジ相場が続きました。実質金利や中央銀行の金購入動向がゴールドの値動きにどう影響するかについては、金トレードの基本で詳しく整理していますので、あわせて参考にしてみてください。
ビットコインは週の半ば、米上院で暗号資産の規制の枠組みを定める「クラリティ法案」の審議入りに必要な票が得られず否決されたことを受けて急落し、一時7万5000ドル近辺まで値を崩す場面がありました。もっとも、長期保有者による売却が一巡したとの観測も伝わり、週後半にかけて急速に値を戻し、日足・4時間足では上昇のパーフェクトオーダーを形成するまでに回復しています。このように規制を巡る不透明感で値動きが大きくなりやすい局面では、保有資産の入出金や保管方法を改めて確認しておくと安心です。手順や注意点は仮想通貨入出金ガイドにまとめています。
今週の主要経済指標
- FOMC(9月15-16日):政策金利を3.75%から4.00%に引き上げ、約3年ぶりの利上げを決定
- 日銀金融政策決定会合(9月17-18日):政策金利を1.00%から1.25%に引き上げ、ただし据え置きを支持する委員もおり賛否が分かれる結果に
- イングランド銀行金融政策委員会(9月17日):政策金利を3.75%で据え置き
- 米上院で暗号資産規制「クラリティ法案」の審議入りに必要な票が得られず否決、ビットコインが一時急落
- 中東情勢の緊迫化を背景とした原油高が続き、インフレ再燃への警戒から米長期金利が上昇
来週の重要経済指標
| 日時(日本時間) | 国 | 指標名 | 重要度 | 予想 | 前回 |
|---|---|---|---|---|---|
| 09/23(水) 17:30 | GB | 製造業PMI速報値 | 高 | 52.7 | 51.7 |
| 09/23(水) 17:30 | GB | サービス業PMI速報値 | 高 | 52.1 | 52.5 |
| 09/24(木) 09:00 | US | 米中首脳会談(トランプ大統領・習近平国家主席) | 高 | – | – |
| 09/25(金) 21:30 | US | 耐久財受注(前月比) | 高 | -0.5% | 1.1% |
来週のシナリオ
メインシナリオ:来週の最大の注目材料は、9月24日にワシントンで予定されている米中首脳会談です。AIや関税を巡る「貿易休戦」が主要議題になるとみられており、合意の中身次第ではリスク心理や関連通貨の値動きに影響が及ぶ可能性があります。加えて、今週FRB・日銀・ECBが軒並み利上げに動いた直後の週として、複数予定されているFRB高官の講演を通じて追加利上げ観測の温度感が探られる展開になりそうです。英国の製造業・サービス業PMI速報値、米耐久財受注といった指標発表もボラティリティを高める材料になりえます。ドル円・ポンド円は円安圧力がやや和らいだ状態からのスタートとなるため、156円台〜158円台のレンジを軸に方向感を探る展開が想定されます。
サブシナリオ:米中首脳会談で目立った進展が得られない場合や、中東情勢がさらに悪化した場合には、リスク回避的なドル買い・円買いが強まり、ドル円・ポンド円が改めて下押しされる可能性があります。逆に貿易摩擦の緩和で楽観論が広がれば、株式やビットコインなど値動きの荒い資産に買いが入りやすくなる一方、逃避需要の後退からゴールドは上値の重い展開に転じることも想定しておきたいところです。
まとめ
- 今週はFRB・日銀・ECBが利上げ、BOEは据え置きと主要中銀の判断が分かれた一週間に
- ドル円・ポンド円は週足・日足で下降トレンドだったが、日銀会合後の賛否分かれを受けて4時間足では反発し上昇トレンドに転換
- ユーロドルはECBの利上げにもかかわらず、ドルの相対的な強さから全時間軸で下降基調が継続
- ビットコインは米上院での規制法案否決を受けて急落後、長期保有者の売り一巡もあり急速に値を戻す展開
- 来週は9月24日の米中首脳会談が最大の注目材料、貿易を巡る合意内容次第でリスク心理が左右される可能性
このレポートを踏まえてトレードを始めたい方へ
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