【週報】2026年7月25日号:ドル円164円目前、有事のドル買いが主役の一週間
この記事を読むとこうなります
→ 今週のドル円・ユーロドル・ポンド円・ゴールド・ビットコインのトレンドが週足・日足・4時間足で一目で分かります
→ 今週の値動きを動かした主要材料が分かります
→ 来週の相場シナリオ(メイン・サブ)と注目の経済指標が分かります
⚠️ 本レポートは執筆時点の相場情報です。相場は経済指標の結果・要人発言・地政学リスクなどによって方向性が急変することがあり、記載のトレンドや見通しは将来の値動きを保証するものではありません。取引は必ずご自身の判断と責任で行ってください。
今週のトレンド一覧
移動平均線の並び(パーフェクトオーダーなど)とダウ理論による高値・安値の切り上げ/切り下げ判定をもとにした、主要5資産の週足・日足・4時間足トレンド状況です(2026年7月25日時点)。
| 資産 | 時間軸 | 価格 | 移動平均トレンド | ダウ理論 |
|---|---|---|---|---|
| USD/JPY | 週足 | 163.830 | 上昇トレンド(パーフェクトオーダー) | 上昇トレンド継続 |
| 日足 | 163.830 | 上昇トレンド(パーフェクトオーダー) | 上昇トレンド継続 | |
| 4時間足 | 163.830 | 上昇トレンド(パーフェクトオーダー) | 上昇トレンド継続 | |
| EUR/USD | 週足 | 1.137 | 下降バイアス | 下降トレンド継続 |
| 日足 | 1.137 | 下降トレンド(パーフェクトオーダー) | 拡大レンジ | |
| 4時間足 | 1.137 | 下降トレンド(パーフェクトオーダー) | 収束(保ち合いの可能性) | |
| GBP/JPY | 週足 | 218.244 | 上昇トレンド(パーフェクトオーダー) | 上昇トレンド継続 |
| 日足 | 218.244 | 上昇トレンド(パーフェクトオーダー) | 上昇トレンド継続 | |
| 4時間足 | 218.244 | レンジ | 収束(保ち合いの可能性) | |
| GOLD (XAU/USD) | 週足 | 4053.84 | 下降バイアス | 下降トレンド継続 |
| 日足 | 4053.84 | 下降トレンド(パーフェクトオーダー) | 収束(保ち合いの可能性) | |
| 4時間足 | 4053.84 | レンジ | 収束(保ち合いの可能性) | |
| BTC/USD | 週足 | 64035.07 | 下降バイアス | 下降トレンド継続 |
| 日足 | 64035.07 | レンジ | 上昇トレンド継続 | |
| 4時間足 | 64035.07 | 下降バイアス | 下降トレンド継続 |
ドル円とポンド円は、週足・日足・4時間足のすべての時間軸で移動平均線が上向きに並ぶ「パーフェクトオーダー」を形成しており(ポンド円の4時間足のみレンジ)、今週も一貫した上昇基調が続きました。対照的にユーロドルとゴールドは日足・4時間足で下降のパーフェクトオーダーとなっており、週足でも下降バイアスが継続。ビットコインは時間軸によってトレンドの向きが割れており、方向感を欠く展開だったことが読み取れます。
ドル円・ポンド円を動かしている材料
ドル円は今週、約40年ぶりの高値圏での推移が続き、163.83円と164円台が視野に入る水準まで上昇しました。相場の主役は中東情勢の急速な悪化です。米国とイランの緊張が再び高まり、原油価格が1バレル=90ドルの節目を上回ったことで、インフレ再燃への警戒から米国債利回りが上昇。「有事のドル買い」と、資源高による日本の交易条件悪化を背景にした円売りが重なり、ドル円を押し上げる展開となりました。もっとも、歴史的な高値圏では本邦通貨当局による為替介入への警戒感も根強く、上値では利益確定売りも出やすい状況です。
ポンド円は7月に入って上昇が加速し、一時219円台後半まで上値を伸ばしました。その後は218円台前半までやや値を戻す場面もありましたが、週足・日足ともに上昇のパーフェクトオーダーを維持しており、基調としては底堅い展開が続いています。来週にはイングランド銀行(BOE)の金融政策委員会(MPC)投票結果も控えており、金融政策を巡る思惑がポンドの方向性を左右しそうです。
ユーロドルは1.13台まで軟化しました。ECB(欧州中央銀行)が政策金利を据え置いたにもかかわらず、資源高によるエネルギーコスト上昇がユーロ圏経済への重石となり、対ドルでの上値を抑える形です。日足・4時間足では下降のパーフェクトオーダーが継続しており、下押し圧力の強い地合いが続いています。
ゴールドは週の前半に調整色を強め、一時1オンス=4,000ドルを割り込む場面がありましたが、中東情勢の緊迫化を受けた逃避買いから週末にかけて反発し、4,055ドル台まで値を戻しています。中東リスクの高まりが「有事のドル買い」を通じてドル指数を押し上げ、金の上値を抑える構図が続いている点が特徴で、地政学リスクの高まりが素直な金買いに直結しにくい展開となっています。ビットコインは明確な材料に乏しく、64,000ドル台での値固めの範囲内にとどまりました。
今週の主要経済指標
- 米国・イラン関連の緊張激化とホルムズ海峡を巡る警戒:地政学リスクを急浮上させ、原油が90ドルの節目を突破
- ニュージーランド4-6月期消費者物価指数:市場予想を上回るペースでの伸びが観測される
- 英国6月雇用統計・ILO失業率:ポンドの金融政策見通しに影響
- 独7月ZEW景況感指数:前回から大幅な改善が示され、ユーロ圏の景況感底入れ期待を後押し
- NY金先物:中東情勢の緊迫化を受けた逃避買いで反発、週末にかけて4,055ドル台まで回復
来週のシナリオ
メインシナリオ:来週(7月27日〜31日)は、日米の金融政策を巡る二大イベントが集中する重要な週です。7月28〜29日に米FOMC、7月30〜31日に日銀金融政策決定会合が開催され、いずれも政策金利は据え置きが濃厚とみられています。焦点はFOMC後のウォーシュFRB議長の記者会見でタカ派姿勢が示されるか、また日銀の植田総裁会見や展望リポートで追加利上げに向けた地ならしが進むかという点です。ドル円は163円台を中心に、地政学リスクを意識した底堅さを維持しつつ164円台への再トライを試す展開が想定されます。米4-6月期GDP速報値やPCEデフレーター、日本の東京都区部消費者物価指数といった指標発表も相場のボラティリティを高める材料になりそうです。
サブシナリオ:中東情勢がさらに悪化し、ホルムズ海峡封鎖が現実味を帯びれば、原油急伸を通じた「有事のドル買い・有事の円売り」が一段と強まり、ドル円が165円方向を試す展開もあり得ます。逆に、FOMCや日銀会合を経て地政学リスクが後段落し米金利が低下に向かえば、金は上値を試しやすくなる一方、ドル円やポンド円は利益確定売りから上値の重い展開に転じる可能性も想定しておきたいところです。
まとめ
- ドル円・ポンド円は週足〜日足で上昇のパーフェクトオーダーを継続、中東情勢の緊迫化による「有事のドル買い」と資源高が今週の相場の主役に
- ドル円は約40年ぶりの高値圏で推移し164円台が視野に、為替介入への警戒感も根強い
- ユーロドル・ゴールドは日足・4時間足で下降のパーフェクトオーダーが継続、ゴールドは週末にかけて逃避買いから反発
- 来週はFOMC(7/28-29)・日銀金融政策決定会合(7/30-31)という日米の大型イベントが集中、政策金利は据え置き濃厚も会見内容が焦点、中東情勢の急変には引き続き警戒が必要
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