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【週報】2026年9月12日号:日米そろって利上げ観測強まる、ドル円は153円台でせめぎ合う

この記事を読むとこうなります
→ 今週のドル円・ユーロドル・ポンド円・ゴールド・ビットコインのトレンドが週足・日足・4時間足で一目で分かります
→ 今週の値動きを動かした主要材料が分かります
→ 来週の相場シナリオ(メイン・サブ)と注目の経済指標が分かります

⚠️ 本レポートは執筆時点の相場情報です。相場は経済指標の結果・要人発言・地政学リスクなどによって方向性が急変することがあり、記載のトレンドや見通しは将来の値動きを保証するものではありません。取引は必ずご自身の判断と責任で行ってください。

今週のトレンド一覧

移動平均線の並びとダウ理論による高値・安値の切り上げ/切り下げ判定をもとにした、主要5資産の週足・日足・4時間足トレンド状況です(2026年9月12日時点)。ポンド円は週足から4時間足まで一貫して下降のトレンド判定が並んでおり、方向感の強い弱含み展開が続いています。ドル円とゴールドも中期的には下降バイアスが優勢ですが、ドル円は4時間足だけダウ理論上「上昇トレンド継続」との判定が出ており、時間軸によって強弱感が割れているのが特徴です。ユーロドルはレンジ判定が中心で方向感に乏しく、ビットコインも週足・日足・4時間足でトレンドの向きが揃わず、方向感を欠く展開となっています。

資産時間軸価格移動平均トレンドダウ理論
USD/JPY週足153.463下降バイアス下降トレンド継続
日足153.463下降バイアス拡大レンジ
4時間足153.463下降トレンド(パーフェクトオーダー)上昇トレンド継続
EUR/USD週足1.15968レンジ下降トレンド継続
日足1.15968レンジ収束(保ち合いの可能性)
4時間足1.15968下降バイアス下降トレンド継続
GBP/JPY週足207.63下降バイアス下降トレンド継続
日足207.63下降バイアス拡大レンジ
4時間足207.63下降トレンド(パーフェクトオーダー)下降トレンド継続
GOLD (XAU/USD)週足4348.59レンジ収束(保ち合いの可能性)
日足4348.59レンジ収束(保ち合いの可能性)
4時間足4348.59下降バイアス下降トレンド継続
BTC/USD週足77319.17レンジ下降トレンド継続
日足77319.17レンジ拡大レンジ
4時間足77319.17下降バイアス上昇トレンド継続

※価格はMT5(XS Fintech)のデータに基づき、日足はUTC基準で区切っています。TradingView等の他チャートとは表示タイムゾーンや参照取引所が異なるため、数値が多少異なる場合があります。

主要中銀の政策金利と金利差

米連邦準備制度理事会(FRB)は3月以降、政策金利を3.75%で4会合連続据え置いてきました。もっとも、8月のPPI(生産者物価指数)が市場予想を上回るペースで伸びたことを受けて利上げ観測が急速に強まっており、9月16日のFOMCでは市場では4.00%への引き上げが織り込まれつつあります。日銀は6月会合で0.75%から1.00%へ利上げしたのち7月は据え置きとしていましたが、こちらも早期の追加利上げ観測が強まっており、9月18日の会合では1.25%への引き上げが市場では意識されています。ECB(欧州中央銀行)は9月10日の理事会で政策金利を2.40%から2.65%へ引き上げました。次回会合の市場予想はまだ示されていません。英中銀(BOE)は3.75%での据え置きを4会合連続で続けており、9月17日の会合についても市場では据え置きが優勢とみられています。

金利差の面では、ドル円・ポンド円とも金利差は2.75%pt前後で推移し縮小傾向にあります。来週さらに日銀が利上げに動けば、この金利差は一段と縮小に向かう可能性があります。ユーロドルの金利差はマイナス1.10%ptまで縮小しており、ECBの利上げペースがFRBに対して相対的に強含んでいることを映しています。金利差の変化はスワップポイントにも直結するため、通貨ペアごとの動きはスワップポイントを意識した中長期のポジション運用にも関わってきます。

ドル円・ポンド円を動かしている材料

今週の相場を最も大きく動かしたのは、日銀の早期利上げ観測です。9月17〜18日に開催される日銀金融政策決定会合で、政策金利を現在の1.00%から1.25%へ引き上げるとの見方が急速に強まっており、市場ではほぼ織り込まれつつあります。背景には、米国側が日本の金融政策に踏み込んだ発言を重ね、円安是正への圧力を強めていることもあり、思惑先行で円買いが進む場面が目立ちました。ポンド円は、この円高地合いに加えて英中銀(BOE)の先行き不透明感も重なり、半年ぶりの安値水準まで下落。週足・日足・4時間足のすべてで下降のトレンド判定が並ぶ、弱い展開となっています。一方のドル円は、円買い材料だけでなく米国側の要因も交錯しました。米国の8月PPIが市場予想を上回るペースで伸び、CPIの加速観測とあわせてFOMCでの利上げ観測が急速に高まったことで、上向きの米金利がドルを支える場面もあり、153円台を中心に方向感の定まりにくいもみ合いとなっています。4時間足だけダウ理論上「上昇トレンド継続」との判定が出ており、時間軸によって強弱感が割れている点が今週のドル円の特徴です。

ユーロドルは、9月10日のECB理事会で政策金利が引き上げられたことを受けて下値を切り上げる展開となりました。ラガルド総裁は中東情勢の緊迫化がインフレ圧力を長期化させるとの見方を示す一方、次回会合の方向性については明言を避けており、市場では追加利上げの思惑も根強く残っています。テクニカル面では週足が買い、日足が中立、4時間足が売りと時間軸によって評価が分かれており、方向感を欠く展開が続いています。

ゴールドは、米長期金利の上昇や実質金利の高止まりが上値を抑える一方、中東情勢の緊迫化を背景とした逃避需要が下支えとなり、4,348ドル近辺でのもみ合いにとどまりました。テクニカル面では日足・4時間足で売りの判定が優勢となっており、短期的には上値の重い地合いです。ビットコインは、コインベースのアームストロングCEOが「今回のサイクルの底は打った」との見方を示し、長期的な強気シナリオへの期待が意識される場面がありましたが、その直後に5%超の急落を見せるなど値動きは荒く、7万7千ドル台での一進一退にとどまりました。値動きの荒い相場でビットコインを保有する際は、仮想通貨ウォレットの管理方法も改めて確認しておきたいところです。テクニカル評価も週足・日足・4時間足でばらつきがあり、明確な方向感が出づらい状況です。

今週の主要経済指標

  • 米8月PPI(生産者物価指数):市場予想を上回る伸びとなり、FOMCでの利上げ観測が急速に強まった
  • ECB理事会(9月10日):政策金利を0.25%引き上げ、資源高によるインフレ長期化への警戒を示した
  • 日銀の早期利上げ観測の強まり:米国側からの圧力も意識され、9月会合での利上げ織り込みが進んだ
  • 英国の物価・雇用動向:英中銀の先行き不透明感からポンドの重しとなった
  • 中東情勢の緊迫化と原油高:質への逃避や商品市場への影響が意識された

来週の重要経済指標

日時指標名重要度予想前回
09/15(火) 11:00中国鉱工業生産(前年比)4.84.5
09/15(火) 11:00中国小売売上高(前年比)0.80.6
09/15(火) 15:00英国失業率54.9
09/16(水) 08:50日本貿易収支-1052.6-634.5
09/16(水) 15:00英国消費者物価指数(前年比)3.12.9
09/16(水) 21:30米国小売売上高(前月比)0.9-0.6
09/17(木) 03:00米国FOMC政策金利発表43.75
09/17(木) 03:00米国FOMC経済見通し(SEP)
09/17(木) 03:30米国FRB議長記者会見
09/17(木) 20:00英国BOE政策金利発表3.753.75
09/17(木) 21:30米国建設許可件数(速報)1.411.433
09/17(木) 21:30米国住宅着工件数1.321.239
09/18(金) 08:30日本消費者物価指数(前年比)2
09/18(金) 12:00日本日銀金融政策決定会合(政策金利発表)1.251
09/18(金) 15:00英国小売売上高(前月比)-0.3-0.5

来週のシナリオ

メインシナリオ:来週は日米英の中央銀行イベントが集中する重要な週です。9月16日にFOMC(政策金利発表・経済見通し・パウエル議長記者会見)、9月17日にBOE、9月18日に日銀金融政策決定会合が予定されており、市場ではFOMCで3.75%から4.00%への利上げ、日銀でも1.00%から1.25%への利上げが織り込まれつつある一方、BOEは据え置きが優勢とみられています。日米がそろって利上げに動いた場合、金利差自体は大きく縮まらない可能性があり、ドル円は153円台を中心とした神経質なレンジ推移が続くと見ています。仮に日銀が据え置きに終われば失望から円売りが優勢となり154円台回復も視野に入る一方、FRBが利上げを見送れば円買いが優勢となり下押す展開も想定しておきたいところです。米国側では小売売上高や住宅関連指標も発表され、物価加速を受けた消費・住宅市場への影響が注目されます。

サブシナリオ:中東情勢がさらに緊迫化すれば、原油高を通じたインフレ再燃懸念からFOMCの利上げ確度が一段と高まり、ドル買いと質への逃避としての金買いが同時に進行する可能性があります。逆に、中央銀行イベントを無難に通過し地政学リスクが後退すれば、米金利の低下とともにゴールドは上値を試しやすくなる一方、ドル円・ポンド円は円売りポジションの解消が入り、上値の重い展開に転じる可能性も想定しておきたいところです。

まとめ

  • ドル円・ポンド円は日銀の早期利上げ観測とBOEの先行き不透明感を受けて弱含み、ポンド円は週足〜4時間足まで下降判定で足並みが揃う
  • ユーロドルはECBの利上げ(9月10日)を受けて下値を切り上げるも、時間軸によってテクニカル評価が割れ方向感に乏しい
  • ゴールドは米金利上昇が重しとなる一方、中東情勢を背景とした逃避需要で下支えされ、4,348ドル近辺でもみ合い
  • ビットコインは強気コメントと急落が交錯し、7万7千ドル台で方向感を欠く展開
  • 来週はFOMC(9/16)・BOE(9/17)・日銀会合(9/18)が集中、日米ともに利上げ観測が強く、結果次第で金利差・為替相場が大きく動く可能性に注意

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