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【週報】2026年8月22日号:国債買い戻し観測に振れた一週間、金とビットコインは堅調維持

この記事を読むとこうなります
→ 今週のドル円・ユーロドル・ポンド円・ゴールド・ビットコインのトレンドが週足・日足・4時間足で一目で分かります
→ 今週の値動きを動かした主要材料が分かります
→ 来週の相場シナリオ(メイン・サブ)と注目の経済指標が分かります

⚠️ 本レポートは執筆時点の相場情報です。相場は経済指標の結果・要人発言・地政学リスクなどによって方向性が急変することがあり、記載のトレンドや見通しは将来の値動きを保証するものではありません。取引は必ずご自身の判断と責任で行ってください。

今週のトレンド一覧

移動平均線の並び(パーフェクトオーダーなど)とダウ理論による高値・安値の切り上げ/切り下げ判定をもとにした、主要5資産の週足・日足・4時間足トレンド状況です(2026年8月21日時点)。

資産時間軸価格移動平均トレンドダウ理論
USD/JPY週足158.950レンジ収束(保ち合いの可能性)
日足158.950下降バイアス収束(保ち合いの可能性)
4時間足158.950レンジ収束(保ち合いの可能性)
EUR/USD週足1.168上昇バイアス下降トレンド継続
日足1.168上昇バイアス拡大レンジ
4時間足1.168上昇トレンド(パーフェクトオーダー)拡大レンジ
GBP/JPY週足216.895上昇トレンド(パーフェクトオーダー)下降トレンド継続
日足216.895上昇バイアス拡大レンジ
4時間足216.895上昇バイアス上昇トレンド継続
GOLD (XAU/USD)週足4604.96上昇バイアス下降トレンド継続
日足4604.96上昇バイアス上昇トレンド継続
4時間足4604.96上昇トレンド(パーフェクトオーダー)上昇トレンド継続
BTC/USD週足77011.60レンジ下降トレンド継続
日足77011.60上昇バイアス上昇トレンド継続
4時間足77011.36上昇トレンド(パーフェクトオーダー)収束(保ち合いの可能性)

ゴールドとポンド円は4時間足で上昇のパーフェクトオーダーを形成するなど底堅さが目立つ一方、ドル円は週足・4時間足がレンジ、日足がやや下降バイアスとなっており、方向感の乏しい展開でした。ユーロドルは移動平均線こそ上向きに整いつつありますが、週足のダウ理論では下降トレンド継続と判定されており、日足・4時間足の拡大レンジ判定とあわせて見ると評価が割れています。他の代表的な指標で見ても、ドル円は週足が中立、日足・4時間足がやや売り優勢となっており自前の判定と近い一方、ユーロドル・ポンド円・ゴールド・ビットコインは週足から4時間足まで軒並み買い優勢という結果で、ダウ理論の週足判定だけが逆方向を示す形になりました。時間軸をまたいで判定が食い違うときの読み方はマルチタイムフレーム分析の考え方が参考になります。

主要中銀の政策金利と金利差

FRBは3月・4月・6月・7月の会合すべてで政策金利を3.75%に据え置いてきました。日銀は3月・4月と据え置いた後、6月会合で0.75%から1.00%へ利上げを決定し、7月は1.00%で据え置いています。ECBも3月・4月は据え置いた後、6月に2.15%から2.40%へ利上げし、7月は据え置きました。BOE(英中銀)は3月から7月まで一貫して3.75%を維持しています。次回会合はFRBが9月16日、ECBが9月10日、BOEが9月17日、日銀が9月18日で、いずれも現時点では市場予想はまだ示されていません。金利差については、米ドル/円・ポンド/円とも足元2.75%ポイントで縮小傾向にあり、6月の日銀利上げ以降、金利差が徐々に詰まってきている点がトレンド一覧の円絡みの通貨ペアの動きとも整合的です。ユーロ/ドルはユーロ圏の政策金利が米国を下回るマイナス圏(-1.35%ポイント)が続いていますが、この金利差も縮小傾向にあります。

ドル円とゴールドを動かしている材料

今週の相場を大きく揺らしたのは、米財務省が8月19日に発表した長期国債(10〜30年債)の買い戻し規模の拡大です。1回あたりの上限額を従来の2倍超に引き上げ、9月9日から11月4日にかけて実施するという内容で、長期金利の上昇を抑える狙いがあると説明されました。発表直後は金利抑制効果への期待から長期金利が急低下し、ドルも軟化しましたが、翌日には効果を疑問視する見方が広がって金利は上昇分をほぼ帳消しにする形で急反発。10年債利回りは4.71%台、30年債利回りは5.26%台まで戻し、日米金利差の拡大を意識したドル買いが再燃しました。米新規失業保険申請件数や8月フィラデルフィア連銀景況指数が予想を上回ったことに加え、ベッセント財務長官が「強いドル政策」の維持を改めて示したことも支えとなり、ドル円は158.95円で週を終えています。もっとも日足では下降バイアスも出ており、方向感を欠く一進一退の値動きが続いた点には注意が必要です。

ユーロドルは週の前半、世界的な株安とドルの軟化を受けて1.1711まで値を伸ばす場面がありましたが、週後半にドルが金利上昇を背景に持ち直したことで1.168付近まで押し戻されました。ポンド円はBOEの会合が今週なかったこともあり、対円でのドル・ポンドの底堅さをそのまま反映する形で216.895円まで上値を伸ばし、週足から4時間足まで上昇基調を維持しています。

ゴールドとビットコインは、国債買い戻しを巡る不透明感から世界の株式市場が7月中旬以来となる大きな週間下落となるなか、逃避先としての需要を集めました。対イラン制裁強化観測を背景にした原油高でインフレへの警戒が高まったことも金の支えとなり、4,604ドル台まで値を上げています。ビットコインも財務省の買い戻し発表やクリプト関連の政策期待を追い風に77,000ドル台まで上昇しましたが、資金調達率(ファンディングレート)が20カ月ぶりの高水準に達しているとの指摘もあり、過熱感には注意が必要な局面です。値動きが大きくなる局面では、入出金や保管方法をあらためて点検しておくのも一つの備えになります(仮想通貨ウォレット比較)。

今週の主要経済指標

  • 米財務省が長期国債(10〜30年債)の買い戻し規模を倍増すると発表(8月19日)、実施期間は9月9日〜11月4日
  • 発表翌日には効果を疑問視する見方が広がり、米長期金利が急反発(10年債利回り4.71%台、30年債利回り5.26%台)
  • 米新規失業保険申請件数・8月フィラデルフィア連銀景況指数がともに市場予想を上回り、雇用・景況の底堅さを示す
  • 対イラン制裁強化観測を背景に原油価格が上昇、インフレ再燃への警戒を高める
  • 世界株式市場は7月中旬以来最大の週間下落、一方でゴールドとビットコインは底堅く推移

来週のシナリオ

メインシナリオ:来週(8月24日〜28日)最大の焦点は、8月27日〜29日に開催されるジャクソンホール会議です。5月に就任したウォーシュFRB議長にとって初めての基調講演となり、市場からの注目度は高いものの、同議長はこれまで踏み込んだフォワードガイダンスに慎重な姿勢を貫いており、明確な利上げ・利下げの方向性が示される可能性は高くないとみられています。それでも今週の長期金利急変動や国債買い戻しの是非を踏まえたコメントがあれば相場が反応しやすい場面です。あわせて8月26日には米個人所得・個人消費支出、コアPCE物価指数(重要度「高」)、GDP成長率改定値(2次推計)といった重要指標が集中し、8月27日には日本の失業率、28日には日本の消費者態度指数や米ミシガン大学消費者信頼感指数確報値も予定されています。ドル円は158円台を中心としたレンジ内での推移が続きつつ、長期金利の動向次第で上下どちらにも振れやすい展開が想定されます。

サブシナリオ:ウォーシュ議長の発言や週末にかけての経済指標をきっかけに長期金利がさらに上昇するようだと、日米金利差の拡大を通じてドル円が上値を試す展開もあり得ます。反対に国債買い戻しへの懐疑的な見方が後退し金利が落ち着きを取り戻せば、ドルは上値の重い展開に転じ、ユーロドルやポンド円、ゴールドには追い風となりそうです。ビットコインについては、資金調達率の高止まりが示す過熱感を踏まえると、材料次第で調整色を強める場面にも警戒しておきたいところです。

まとめ

  • 米財務省の国債買い戻し倍増発表を受けて相場が大きく揺れ、発表翌日には効果への疑念から長期金利が急反発、ドルの支えとなった
  • ドル円は158円台後半でのレンジ推移が続くも日足では下降バイアスも見られ、時間軸によって評価が割れている
  • ゴールドとビットコインは債券市場を巡る不安や逃避需要も手伝い底堅く推移、ビットコインは資金調達率の高止まりに要警戒
  • 来週はジャクソンホール会議(8/27〜29)でのウォーシュFRB議長の初講演が最大の焦点、米PCE・GDP改定値など重要指標も集中する

このレポートを踏まえてトレードを始めたい方へ

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