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【週報】2026年10月17日号:ドル円は158円近辺で足踏み、時間軸ごとに見方が割れた一週間

今週のドル円は158円近辺(MT5の最新値157.95円)でこの一週間を終えました。日足は保ち合い、週足と4時間足は下向きと、時間軸によって見え方が分かれる展開です。来週は英国の雇用・物価、日本の物価と、通貨ごとの材料が続きます。

⚠️ 本レポートは執筆時点の相場情報です。相場は経済指標の結果・要人発言・地政学リスクなどによって方向性が急変することがあり、記載のトレンドや見通しは将来の値動きを保証するものではありません。取引は必ずご自身の判断と責任で行ってください。

今週のトレンド一覧

5つの資産を週足・日足・4時間足で見ると、次のとおりです。各セルは「移動平均線による判定/ダウ理論による判定」の順に並べています。

資産(最新値)週足日足4時間足
USD/JPY(157.95)下降バイアス/下降トレンド継続上昇バイアス/収束(保ち合いの可能性)下降バイアス/下降トレンド継続
EUR/USD(1.12378)下降バイアス/下降トレンド継続下降トレンド(パーフェクトオーダー)/下降トレンド継続上昇バイアス/上昇トレンド継続
GBP/JPY(210.51)下降バイアス/下降トレンド継続レンジ/上昇トレンド継続上昇トレンド(パーフェクトオーダー)/拡大レンジ
GOLD(4,165.48)下降バイアス/収束(保ち合いの可能性)下降トレンド(パーフェクトオーダー)/収束(保ち合いの可能性)上昇バイアス/下降トレンド継続
BTC/USD(81,638.56)上昇バイアス/拡大レンジレンジ/下降トレンド継続下降トレンド(パーフェクトオーダー)/収束(保ち合いの可能性)

※価格はMT5(XS Fintech)のデータに基づき、日足はUTC基準で区切っています。TradingView等の他チャートとは表示タイムゾーンや参照取引所が異なるため、数値が多少異なる場合があります。

表の読み解き

今週目立つのは、同じ通貨ペアでも時間軸ごとに向きが揃っていない点です。ドル円は週足・4時間足が下向き、日足は上昇バイアスで保ち合いの形をしています。他の代表的な指標で見ても、総合評価は週足・日足が「中立」、4時間足が「売り」で、見方が割れていることが読み取れます。このように時間軸をまたいで状況を整理する考え方は、マルチタイムフレーム分析で詳しくまとめています。

ユーロドルは週足・日足が下向きで、日足は移動平均線の並びも下降のパーフェクトオーダーです。一方、4時間足だけが上向きで、テクニカル面の総合評価も週足・日足が「売り」、4時間足が「買い」と同じ構図でした。大きな流れは下向きのまま、短期の戻りが入っている状態といえます。

ポンド円は週足が下向きの一方、日足・4時間足は上向きで、日足と4時間足の総合評価はともに「買い」です。ゴールドは週足・日足が下向き、4時間足のみ上昇バイアスという、ユーロドルと近い形になっています。ビットコインは週足が上昇バイアス、4時間足は下降のパーフェクトオーダーで、4時間足の総合評価は「強い売り」。長い時間軸と短い時間軸で向きが逆になっています。

主要中銀の政策金利と金利差

まず、すでに決まっている直近の決定です。

  • 米国(FRB):9月16日の会合で0.25%の利上げを決定し、誘導目標レンジは3.75〜4.00%(上限4.00%)になりました。
  • 日銀:9月18日の会合で0.25%の利上げを決定し、政策金利は1.25%程度になりました。
  • ECB:9月10日の会合で0.25%の利上げを決定し、主要リファイナンス金利は2.65%になりました。
  • 英国(BOE):9月17日の会合では3.75%で据え置きました。

次回会合の日程は、FRBが10月28日、ECBが10月29日、日銀が10月30日、BOEが11月5日です。いずれの会合についても、現時点では市場予想を確認できていません。会合の見方や過去の発表後の値動きは、政策金利とFOMC・日銀会合の見方にまとめています。

こうした決定を受けた金利差は、ドル円で約2.75%ポイント、ポンド円で約2.5%ポイントです。どちらも9月に日銀が利上げしたことで縮小傾向にあります。ユーロドルはユーロ側の主要リファイナンス金利が米国の上限より約1.35%ポイント低い状態ですが、こちらも縮小傾向と整理できます。金利差が縮まる局面は円やユーロが買われやすい材料になり得ますが、今週のトレンド一覧のとおり、ドル円・ポンド円の週足が下向きなのは、この方向と矛盾しない形です。

ドル円を動かしている材料

今週の大きな材料は、14日に発表された米9月CPIでした。前年比は3.7%で、前回の3.4%から加速しています(米労働統計局の発表)。この日はユーロドルが下げ、ドル高の動きとなりました。一方、16日のドル円はニューヨーク市場でほぼ横ばいの158円付近で終わっており、強めの材料が出ても方向感は定まりませんでした。

背景には、9月にFRBと日銀がそれぞれ利上げを決めたあと、日米の金利差が縮小傾向にあることが意識された可能性があります。ユーロドルの4時間足が上向きに転じているのは、この流れと整合的です。ただし、いずれも値動きの理由を一つに断定できるものではなく、複数の要因が重なっていると考えるのが自然です。

ビットコインとゴールドを含め、4時間足で上向き・下向きが入り交じる週でした。貴金属の値動きの基本的な要因は金トレードの基本にまとめています。

今週の主要経済指標

  • 14日:米9月CPIが前年比3.7%(前回3.4%)と加速。この日はユーロドルが下げ、ドル高の動きとなりました。
  • 今週はFRB・日銀・ECB・BOEの会合はなく、政策面の新しい決定は出ていません。9月の利上げ後の評価が材料の中心でした。
  • 16日のドル円は、ニューヨーク市場でほぼ横ばいという推移でした。

来週の重要経済指標

来週月〜金(日本時間)の重要度「高」の指標です。数値は各指標の発表単位のままで、予想が示されていないものは「―」としています。指標カレンダーの使い方は経済指標カレンダーの見方が参考になります。

日時国指標名重要度予想前回
10/19(月) 11:00中国小売売上高(前年比)高0.50.4
10/19(月) 11:00中国GDP成長率(前年比)高4.44.3
10/19(月) 11:00中国鉱工業生産(前年比)高5.45.2
10/20(火) 15:00英国失業率高54.9
10/20(火) 21:30米国住宅着工件数高1.31.275
10/20(火) 21:30米国建築許可件数(速報)高1.41.403
10/21(水) 08:50日本貿易収支高-250-1105.6
10/21(水) 15:00英国消費者物価指数(前年比)高3.43.1
10/23(金) 08:30日本消費者物価指数(前年比)高―1.9
10/23(金) 15:00英国小売売上高(前月比)高―0.5
10/23(金) 17:30英国サービス業PMI(速報)高―52.1
10/23(金) 17:30英国製造業PMI(速報)高―51.9

来週のシナリオ

メインシナリオ:ドル円は158円近辺での保ち合いが続く展開です。日足が保ち合い、週足と4時間足が下向きと、時間軸の向きが揃っていないため、どちらかに大きく傾く材料が出るまでは、狭い範囲での往復になりやすいと考えられます。来週は米国の重要指標が住宅関連にとどまる一方、日本は貿易収支(21日)と消費者物価(23日)が控えています。日本の物価が強めに出れば、日銀の次回会合(10月30日)への思惑を通じて円が意識される場面があるかもしれません。

サブシナリオ:ポンド絡みの動きが大きくなる可能性です。英国は20日の失業率、21日の消費者物価(予想3.4、前回3.1)、23日の小売売上高・PMIと重要指標が集中します。物価が予想を上回れば、BOEの次回会合(11月5日)の見方に影響し、ポンド買いの材料として受け止められる場面も考えられます。逆に失業率が悪化すれば、見方が変わる余地もあります。ポンド円の日足・4時間足は上向きのため、結果次第でその流れが続くか、押し戻されるかが焦点です。

いずれのシナリオも、指標の結果や要人発言次第で前提が変わります。発表時刻前後はスプレッドの拡大や急な値動きも起こりやすいため、ポジションの大きさには余裕を持たせておくことが大切です。

まとめ

  • ドル円は157.95円で週を終え、週足・4時間足は下向き、日足は保ち合いと時間軸で見方が割れています。
  • 14日の米CPIが前年比3.7%に加速しても、ドル円は週末にかけて158円付近でほぼ横ばいでした。
  • 9月の各中銀の決定により、ドル円・ポンド円の金利差は縮小傾向にあります。
  • 来週は英国の失業率・物価・PMIと、日本の貿易収支・物価が重要度「高」の中心です。
  • FRB・ECB・日銀の次回会合は10月28〜30日で、BOEは11月5日です。いずれも予想が固まる前の段階なので、情報の更新に注意が必要です。

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