米CPI(消費者物価指数)とは?見方と発表時刻、過去10年の値動きの傾向【2026年】
読む前にご確認ください:発表日時や数値は変更・改定されることがあります。本記事は一般的な見方と過去データの集計をまとめたもので、将来の値動きを保証するものではありません。発表前には、必ず最新のカレンダーでご確認ください。
米CPI(消費者物価指数)とは?見方と発表時刻、過去10年の値動きの傾向【2026年】
米雇用統計と並んで、相場を大きく動かすのが米CPI(消費者物価指数)です。2022年のように、物価の上昇が続いた時期には、CPIの発表が、ドル円を数円動かすきっかけになりました。
この記事では、米CPIの基本、見るべき数字、発表時刻を整理したうえで、過去10年分の発表を集計し、「予想と比べてどうだったときに、どう動いたか」をデータで確認します。
この記事でわかること
・米CPIとは何か、どこが発表しているか
・総合CPIとコアCPIの違い
・発表時刻(日本時間)と、対象月の考え方
・CPIが為替に影響する理由(金利との関係)
・過去10年の「前回・予想・結果」と、発表後の値動きの傾向
発表日程の確認方法は、FX経済指標カレンダーの見方と使い方で解説しています。
米CPIとは
CPI(消費者物価指数)は、消費者が買うモノやサービスの価格の変化を示す指標で、米国では労働省の労働統計局(BLS)が毎月発表します。物価が上がりすぎると、FRBは利上げでそれを抑えようとするため、CPIは金利の見通しに直結し、為替に大きな影響を与えます。
総合CPIとコアCPI
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 総合CPI | すべての品目を含む、いわゆる全体の物価です。 |
| コアCPI | 価格変動の大きい食品とエネルギーを除いた指数です。物価の基調を見るのに使われます。 |
発表では、それぞれに「前月比」と「前年同月比」があります。前年同月比は物価が1年でどれだけ上がったか、前月比は直近の勢いを示します。FRBは物価の安定を目標に掲げており、その目標は2%です。そのため、CPIの数字が2%よりどれだけ高いか、低いかも意識されます。
発表時刻(日本時間)と対象月
発表は米東部時間の朝8時30分で、日本時間にすると、米国が夏時間の間は21時30分、冬時間の間は22時30分です。発表される数字は、前月分の物価です。たとえば、10月14日に発表される数字は、9月分のCPIです。
なぜ為替が動くのか
物価の上昇が予想より強いと、FRBが利上げを続ける、あるいは利下げを遅らせるという見方が強まり、ドルが買われやすくなります。反対に、物価の上昇が予想より弱いと、利下げや利上げの打ち止めが意識され、ドルが売られやすくなります。2022年のように、物価が最大の関心事だった時期ほど、CPIの影響は大きくなりました。
実際の事例:2022年11月10日の発表
2022年10月分の発表では、総合CPI(前年同月比)が結果7.7%、予想8.0%、前回8.2%、コアCPI(前年同月比)が結果6.3%、予想6.5%でした。予想を下回ったこの発表の後、ドル円は発表直前の146.11円から、30秒後に145.21円(約90pips下落)、5分後に144.35円(約176pips下落)、1時間後に143.27円(約283pips下落)となり、その日のNY市場の引けは140.97円でした。発表後に動きが一方向に続いた事例です(Dukascopyの価格データに基づく)。
ドル円・ユーロドル・ゴールドを並べて比べると
値は、いずれも発表の直前の価格を基準にした変化幅です。ドルが買われる(ドル高の)材料のとき、ドル円は上がり、ユーロドルとゴールドは下がります。そのため、表の符号は銘柄ごとに逆向きになります。
| 銘柄 | 上振れ時の30秒後(平均) | 下振れ時の30秒後(平均) | ズレから想定される ドルの方向との一致率(30秒後) |
発表前5分の値幅(平均) | 発表後5分間の値幅(平均) |
|---|---|---|---|---|---|
| ドル円 | +22.2pips | -29.9pips | 85% | 7.3pips | 45.6pips |
| ユーロドル | -18.1pips | +20.2pips | 85% | 6.2pips | 33.4pips |
| ゴールド | -3.9ドル | +6.7ドル | 86% | 2.4ドル | 11.4ドル |
- 米CPIでは、3銘柄とも、予想とのズレから想定されるドルの方向と、30秒後の動きが一致した割合は85〜86%でした。どの銘柄でも、反応の向きは同じ(ドルの強弱)で、規模だけが違います。
- 発表後5分間の値幅は、発表前5分の約5〜6倍になりました。発表前は静かで、発表後に一気に動く傾向は、3銘柄に共通しています。
グラフで見る、発表前後の値動き(ドル円)

グラフの元の数値(単位:pips)
| 区分 | 件数 | 発表前30分 | 発表前5分 | 発表直前 | 30秒後 | 1分後 | 5分後 | 10分後 | 30分後 | 1時間後 | NY引け |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 上振れ | 42 | +1.2 | +1.2 | 0 | +22.2 | +20.3 | +21.6 | +21.3 | +23.8 | +24.4 | +26.7 |
| 予想通り・割れ | 27 | +3.3 | +1.6 | 0 | -5.0 | -4.1 | -8.0 | -7.8 | -13.7 | -8.3 | -9.0 |
| 下振れ | 51 | +1.1 | +0.2 | 0 | -29.9 | -28.8 | -29.4 | -30.1 | -34.8 | -38.1 | -37.8 |

グラフの元の数値(単位:pips、120回の平均)
| 発表前5分の値幅 | 30秒後 | 1分後 | 5分後 | 10分後 | 30分後 | 1時間後 | NY引け |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 7.3 | 24.8 | 24.8 | 27.2 | 28.4 | 34.7 | 36.3 | 52.0 |

グラフの元の数値(単位:pips)
| 年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 回数 | 4 | 12 | 12 | 12 | 12 | 12 | 12 | 12 | 12 | 11 | 9 |
| 30秒後の平均の絶対変動 | 9.8 | 25.0 | 8.3 | 4.9 | 2.4 | 11.2 | 66.1 | 34.1 | 42.0 | 39.6 | 19.1 |
過去10年のデータで見る、米CPIの発表後の値動き(ドル円)
データから分かること
- 予想より高ければドル高、低ければドル安に動く:上振れの42回では、30秒後に平均+22.2pips(上昇81%)、下振れの51回では-29.9pips(上昇12%)でした。ズレから想定されるドルの方向と、30秒後の実際の動きが一致した割合は85%です。
- 下振れのほうが、動きが長く続いた:下振れの1時間後は平均-38.0pips、NY引けは-37.8pipsでした。上振れは、1時間後が+24.4pips、NY引けが+26.7pipsです。
- 発表前は静か、発表後は急に動く:発表前5分の値幅は平均7.3pips、発表後5分間の値幅は平均45.6pips(約6倍)でした。
- 近年、反応が大きく、読みやすくなった:30秒後の平均の絶対変動は、2016〜2021年の10.3pipsから、2022〜2026年は41.3pipsに拡大しました。ズレから想定されるドルの方向と、30秒後の動きが一致した割合も、80%から90%に上がっています。物価が最大の関心事になったことが、背景にあると考えられます。
- 総合とコアで割れたときは、方向が出にくい:「予想通り、または割れた」27回の30秒後の平均は-5.0pipsで、直後の方向が引けまで続いた割合は48%にとどまりました(上振れ74%、下振れ75%)。
ドル円の表(ズレ別の値動き・絶対変動・直近12回)を開く
集計の前提です。価格はDukascopyの公開データ(bid/askの中値)を使い、変化幅は「発表の直前の価格」との差をpipsで示しています。プラスはドル円が上昇(ドル高)したことを表します。括弧内の「上昇」は、その時点で発表前より上がっていた回数の割合です。NY引けは、米国東部時間の17時(日本時間の6時または7時)の価格です。
予想とのズレ別に見た、発表後の値動き(ドル円・平均)
2016年9月〜2026年9月の米CPIのうち、総合とコア(前年同月比)の予想が取れた120回が対象です。総合CPIとコアCPIの「結果−予想」を合わせて、3つに分けています(0.05ポイント未満のズレは「予想通り」としました)。
| 区分 | 件数 | 直後(30秒) | 1分後 | 5分後 | 10分後 | 30分後 | 1時間後 | NY引け |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 上振れ(総合・コアとも予想以上) | 42 | +22.2 (上昇81%) |
+20.3 (上昇81%) |
+21.6 (上昇74%) |
+21.3 (上昇69%) |
+23.8 (上昇62%) |
+24.4 (上昇69%) |
+26.7 (上昇55%) |
| 予想通り、または総合とコアで割れた | 27 | -5.0 (上昇37%) |
-4.1 (上昇37%) |
-8.0 (上昇30%) |
-7.8 (上昇26%) |
-13.7 (上昇37%) |
-8.3 (上昇33%) |
-9.0 (上昇44%) |
| 下振れ(総合・コアとも予想以下) | 51 | -29.9 (上昇12%) |
-28.9 (上昇12%) |
-29.4 (上昇18%) |
-30.1 (上昇20%) |
-34.8 (上昇27%) |
-38.0 (上昇25%) |
-37.8 (上昇33%) |
| 全体 | 120 | -6.0 (上昇42%) |
-6.1 (上昇42%) |
-6.7 (上昇40%) |
-7.1 (上昇38%) |
-9.5 (上昇42%) |
-9.5 (上昇42%) |
-8.8 (上昇43%) |
平均の絶対変動(ドル円・方向を無視した動きの大きさ)
| 区分 | 件数 | 発表前5分の値幅(平均) | 直後(30秒) | 1分後 | 5分後 | 10分後 | 30分後 | 1時間後 | NY引け | 発表後5分間の値幅(平均) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 全体 | 120 | 7.3 | 24.8 | 24.8 | 27.2 | 28.4 | 34.7 | 36.3 | 52.0 | 45.6 |
| 上振れ | 42 | 7.5 | 23.8 | 21.8 | 25.8 | 27.0 | 31.7 | 31.9 | 45.8 | 44.8 |
| 予想通り・割れ | 27 | 6.9 | 12.5 | 13.9 | 16.4 | 14.7 | 22.7 | 20.9 | 39.6 | 37.6 |
| 下振れ | 51 | 7.4 | 32.1 | 33.1 | 34.0 | 36.7 | 43.6 | 48.1 | 63.7 | 50.5 |
直近12回の一覧
前回・予想・結果は、総合CPIの前年同月比(単位は%)です。値動きは、発表直前の価格からの変化幅(pips)です。
| 発表日 | 前回 | 予想 | 結果 | 直後(30秒) | 1分後 | 5分後 | 10分後 | 30分後 | 1時間後 | NY引け |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-09-11 | 3.4 | 3.4 | 3.4 | +33.7 | +47.7 | +19.7 | +7.5 | -47.3 | -43.1 | -41.8 |
| 2026-08-12 | 3.5 | 3.4 | 3.4 | +14.5 | +18.8 | -2.8 | -12.7 | -16.3 | -12.2 | +45.4 |
| 2026-07-14 | 4.2 | 3.8 | 3.5 | -47.6 | -46.4 | -37.8 | -31.4 | -22.0 | -25.8 | +11.8 |
| 2026-06-10 | 3.8 | 4.2 | 4.2 | -5.6 | -2.2 | -3.6 | -2.3 | +1.0 | -1.3 | +11.9 |
| 2026-05-12 | 3.3 | 3.7 | 3.8 | +5.8 | +3.3 | -1.6 | -0.9 | -3.3 | -0.6 | +4.7 |
| 2026-04-10 | 2.4 | 3.3 | 3.3 | -9.4 | -11.7 | -5.8 | -7.2 | +3.1 | -1.9 | +14.6 |
| 2026-03-11 | 2.4 | 2.4 | 2.4 | -0.8 | +5.1 | +10.6 | +4.5 | +20.8 | +12.0 | +55.1 |
| 2026-02-13 | 2.7 | 2.5 | 2.4 | -30.5 | -31.9 | -23.7 | -18.8 | -22.6 | -39.5 | -61.6 |
| 2026-01-13 | 2.7 | 2.7 | 2.7 | -23.8 | -16.2 | -20.1 | -6.9 | -2.4 | -6.5 | +21.6 |
| 2025-12-18 | – | 3.1 | 2.7 | -21.8 | -17.5 | -7.8 | -12.6 | -14.1 | -34.2 | -18.0 |
| 2025-10-24 | 2.9 | 3.1 | 3 | -40.4 | -39.4 | -43.8 | -37.2 | -20.8 | -10.8 | -3.0 |
| 2025-09-11 | 2.7 | 2.9 | 2.9 | -16.1 | -30.2 | -39.8 | -44.0 | -32.6 | -35.0 | -64.6 |
過去10年のデータで見る、米CPIの発表後の値動き(ユーロドル)
データから分かること
- 予想より高ければドル高、低ければドル安に動く:上振れ(ドル高の材料)の42回では、30秒後に平均-18.1pips(上昇19%)、下振れ(ドル安の材料)の51回では+20.2pips(上昇88%)でした。ズレから想定されるドルの方向と、30秒後の実際の動きが一致した割合は85%です。
- 下振れのほうが、動きが長く続いた:下振れの1時間後は平均+27.1pips、NY引けは+22.2pipsでした。上振れは、1時間後が-19.4pips、NY引けが-16.0pipsです。
- 発表前は静か、発表後は急に動く:発表前5分の値幅は平均6.2pips、発表後5分間の値幅は平均33.4pips(約5倍)でした。
- 近年、反応が大きく、読みやすくなった:30秒後の平均の絶対変動は、2016〜2021年の10.0pipsから、2022〜2026年は28.0pipsに拡大しました。ズレから想定されるドルの方向と、30秒後の動きが一致した割合も、76%から95%に上がっています。物価が最大の関心事になったことが、背景にあると考えられます。
- 総合とコアで割れたときは、方向が出にくい:「予想通り、または割れた」27回の30秒後の平均は+3.7pipsで、直後の方向が引けまで続いた割合は41%にとどまりました(上振れ74%、下振れ69%)。
ユーロドルの表(ズレ別の値動き・絶対変動・直近12回)を開く
集計の前提です。価格はDukascopyの公開データ(bid/askの中値)を使い、変化幅は「発表の直前の価格」との差をpipsで示しています。プラスはユーロドルが上昇(ユーロ高・ドル安)したことを表します。括弧内の「上昇」は、その時点で発表前より上がっていた回数の割合です。NY引けは、米国東部時間の17時(日本時間の6時または7時)の価格です。
予想とのズレ別に見た、発表後の値動き(ユーロドル・平均)
2016年9月〜2026年9月の米CPIのうち、総合とコア(前年同月比)の予想が取れた120回が対象です。総合CPIとコアCPIの「結果−予想」を合わせて、3つに分けています(0.05ポイント未満のズレは「予想通り」としました)。
| 区分 | 件数 | 直後(30秒) | 1分後 | 5分後 | 10分後 | 30分後 | 1時間後 | NY引け |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 上振れ(総合・コアとも予想以上) | 42 | -18.1 (上昇19%) |
-19.5 (上昇17%) |
-18.0 (上昇31%) |
-17.3 (上昇31%) |
-17.1 (上昇33%) |
-19.4 (上昇29%) |
-16.0 (上昇36%) |
| 予想通り、または総合とコアで割れた | 27 | +3.7 (上昇63%) |
+3.6 (上昇59%) |
+5.6 (上昇52%) |
+5.9 (上昇63%) |
+6.9 (上昇67%) |
+0.3 (上昇59%) |
+6.2 (上昇48%) |
| 下振れ(総合・コアとも予想以下) | 51 | +20.2 (上昇88%) |
+20.7 (上昇88%) |
+22.5 (上昇84%) |
+22.5 (上昇84%) |
+24.5 (上昇80%) |
+27.1 (上昇76%) |
+22.2 (上昇61%) |
| 全体 | 120 | +3.1 (上昇58%) |
+2.8 (上昇57%) |
+4.5 (上昇58%) |
+4.8 (上昇61%) |
+6.0 (上昇61%) |
+4.8 (上昇56%) |
+5.3 (上昇49%) |
平均の絶対変動(ユーロドル・方向を無視した動きの大きさ)
| 区分 | 件数 | 発表前5分の値幅(平均) | 直後(30秒) | 1分後 | 5分後 | 10分後 | 30分後 | 1時間後 | NY引け | 発表後5分間の値幅(平均) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 全体 | 120 | 6.2 | 18.4 | 19.1 | 21.6 | 21.9 | 26.0 | 28.0 | 41.2 | 33.4 |
| 上振れ | 42 | 6.1 | 19.8 | 21.0 | 24.1 | 25.0 | 27.5 | 28.9 | 44.5 | 36.6 |
| 予想通り・割れ | 27 | 7.3 | 10.3 | 10.2 | 12.2 | 11.5 | 17.4 | 19.2 | 39.1 | 27.1 |
| 下振れ | 51 | 5.6 | 21.5 | 22.2 | 24.4 | 25.0 | 29.4 | 31.8 | 39.6 | 34.1 |
直近12回の一覧
前回・予想・結果は、総合CPIの前年同月比(単位は%)です。値動きは、発表直前の価格からの変化幅(pips)です。
| 発表日 | 前回 | 予想 | 結果 | 直後(30秒) | 1分後 | 5分後 | 10分後 | 30分後 | 1時間後 | NY引け |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-09-11 | 3.4 | 3.4 | 3.4 | -16.5 | -21.8 | -15.4 | -10.3 | +6.2 | +7.4 | +1.8 |
| 2026-08-12 | 3.5 | 3.4 | 3.4 | -8.2 | -11.3 | +2.0 | +7.7 | +12.6 | +7.6 | -21.4 |
| 2026-07-14 | 4.2 | 3.8 | 3.5 | +45.2 | +45.0 | +35.4 | +29.2 | +31.8 | +35.8 | +5.6 |
| 2026-06-10 | 3.8 | 4.2 | 4.2 | +8.0 | +4.1 | +3.2 | +7.4 | +1.8 | +10.6 | -11.2 |
| 2026-05-12 | 3.3 | 3.7 | 3.8 | -4.5 | -3.1 | +3.2 | +1.5 | +7.0 | -1.0 | -2.3 |
| 2026-04-10 | 2.4 | 3.3 | 3.3 | +5.0 | +6.7 | +7.7 | +7.5 | +7.3 | +19.8 | +11.0 |
| 2026-03-11 | 2.4 | 2.4 | 2.4 | +1.2 | -5.8 | -12.2 | -3.8 | -18.3 | -12.9 | -33.8 |
| 2026-02-13 | 2.7 | 2.5 | 2.4 | +19.9 | +20.9 | +14.5 | +8.7 | +14.5 | +8.6 | +9.0 |
| 2026-01-13 | 2.7 | 2.7 | 2.7 | +20.4 | +15.5 | +16.1 | +9.0 | +15.6 | +16.2 | -10.5 |
| 2025-12-18 | – | 3.1 | 2.7 | +19.9 | +18.3 | +9.7 | +8.4 | +17.8 | +9.8 | -6.7 |
| 2025-10-24 | 2.9 | 3.1 | 3 | +25.7 | +27.0 | +28.9 | +22.4 | +20.6 | +19.7 | +14.9 |
| 2025-09-11 | 2.7 | 2.9 | 2.9 | +22.1 | +18.0 | +31.8 | +27.4 | +30.9 | +40.9 | +50.1 |
過去10年のデータで見る、米CPIの発表後の値動き(ゴールド)
データから分かること
- 予想より高ければドル高、低ければドル安に動く:上振れ(ドル高の材料)の41回では、30秒後に平均-3.9ドル(上昇20%)、下振れ(ドル安の材料)の49回では+6.7ドル(上昇90%)でした。ズレから想定されるドルの方向と、30秒後の実際の動きが一致した割合は86%です。
- 下振れのほうが、動きが長く続いた:下振れの1時間後は平均+7.3ドル、NY引けは+7.6ドルでした。上振れは、1時間後が-2.5ドル、NY引けが+0.2ドルです。
- 発表前は静か、発表後は急に動く:発表前5分の値幅は平均2.4ドル、発表後5分間の値幅は平均11.4ドル(約5倍)でした。
- 近年、反応が大きく、読みやすくなった:30秒後の平均の絶対変動は、2016〜2021年の1.9ドルから、2022〜2026年は9.9ドルに拡大しました。ズレから想定されるドルの方向と、30秒後の動きが一致した割合も、79%から93%に上がっています。物価が最大の関心事になったことが、背景にあると考えられます。
- 総合とコアで割れたときは、方向が出にくい:「予想通り、または割れた」27回の30秒後の平均は+0.0ドルで、直後の方向が引けまで続いた割合は56%にとどまりました(上振れ56%、下振れ78%)。
ゴールドの表(ズレ別の値動き・絶対変動・直近12回)を開く
集計の前提です。価格はDukascopyの公開データ(bid/askの中値)を使い、変化幅は「発表の直前の価格」との差をドルで示しています。プラスはゴールドが上昇(ゴールド高)したことを表します。括弧内の「上昇」は、その時点で発表前より上がっていた回数の割合です。NY引けは、米国東部時間の17時(日本時間の6時または7時)の価格です。
予想とのズレ別に見た、発表後の値動き(ゴールド・平均)
2016年9月〜2026年9月の米CPIのうち、総合とコア(前年同月比)の予想が取れた117回が対象です。総合CPIとコアCPIの「結果−予想」を合わせて、3つに分けています(0.05ポイント未満のズレは「予想通り」としました)。
| 区分 | 件数 | 直後(30秒) | 1分後 | 5分後 | 10分後 | 30分後 | 1時間後 | NY引け |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 上振れ(総合・コアとも予想以上) | 41 | -3.9 (上昇20%) |
-3.6 (上昇20%) |
-3.1 (上昇37%) |
-1.8 (上昇44%) |
-1.5 (上昇56%) |
-2.5 (上昇39%) |
+0.2 (上昇49%) |
| 予想通り、または総合とコアで割れた | 27 | +0.0 (上昇59%) |
+0.3 (上昇70%) |
+2.5 (上昇59%) |
+3.2 (上昇78%) |
+4.1 (上昇70%) |
+3.3 (上昇59%) |
-1.8 (上昇59%) |
| 下振れ(総合・コアとも予想以下) | 49 | +6.7 (上昇90%) |
+7.0 (上昇90%) |
+7.5 (上昇84%) |
+7.3 (上昇84%) |
+6.6 (上昇76%) |
+7.3 (上昇73%) |
+7.6 (上昇71%) |
| 全体 | 117 | +1.5 (上昇58%) |
+1.7 (上昇61%) |
+2.7 (上昇62%) |
+3.2 (上昇68%) |
+3.2 (上昇68%) |
+2.9 (上昇58%) |
+2.8 (上昇61%) |
平均の絶対変動(ゴールド・方向を無視した動きの大きさ)
| 区分 | 件数 | 発表前5分の値幅(平均) | 直後(30秒) | 1分後 | 5分後 | 10分後 | 30分後 | 1時間後 | NY引け | 発表後5分間の値幅(平均) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 全体 | 117 | 2.4 | 5.8 | 6.2 | 6.6 | 6.9 | 7.8 | 8.7 | 13.8 | 11.4 |
| 上振れ | 41 | 1.7 | 4.4 | 4.5 | 5.5 | 6.2 | 7.2 | 7.7 | 12.9 | 9.9 |
| 予想通り・割れ | 27 | 3.7 | 5.6 | 6.6 | 4.8 | 4.6 | 7.0 | 6.1 | 12.4 | 12.6 |
| 下振れ | 49 | 2.3 | 7.0 | 7.4 | 8.4 | 8.8 | 8.7 | 10.9 | 15.2 | 12.1 |
直近12回の一覧
前回・予想・結果は、総合CPIの前年同月比(単位は%)です。値動きは、発表直前の価格からの変化幅(ドル)です。
| 発表日 | 前回 | 予想 | 結果 | 直後(30秒) | 1分後 | 5分後 | 10分後 | 30分後 | 1時間後 | NY引け |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-09-11 | 3.4 | 3.4 | 3.4 | -34.6 | -44.5 | -11.6 | +8.7 | +47.2 | +48.8 | +7.1 |
| 2026-08-12 | 3.5 | 3.4 | 3.4 | -32.0 | -33.4 | -2.2 | +1.6 | +10.2 | -8.9 | -19.2 |
| 2026-07-14 | 4.2 | 3.8 | 3.5 | +46.2 | +57.0 | +65.8 | +56.6 | +45.9 | +51.5 | +23.9 |
| 2026-06-10 | 3.8 | 4.2 | 4.2 | +19.8 | +27.8 | +21.2 | +19.5 | +5.7 | +8.5 | -69.0 |
| 2026-05-12 | 3.3 | 3.7 | 3.8 | -6.4 | -4.1 | -4.8 | +4.0 | +8.1 | -6.8 | +17.0 |
| 2026-04-10 | 2.4 | 3.3 | 3.3 | +8.4 | +13.6 | +17.8 | +13.1 | +8.9 | +12.9 | -14.9 |
| 2026-03-11 | 2.4 | 2.4 | 2.4 | +1.1 | -3.5 | -9.8 | -14.1 | -24.0 | -10.0 | -15.1 |
| 2026-02-13 | 2.7 | 2.5 | 2.4 | +30.0 | +27.6 | +26.4 | +25.0 | +19.9 | +35.3 | +75.6 |
| 2026-01-13 | 2.7 | 2.7 | 2.7 | +11.6 | +10.4 | +12.3 | +13.1 | +10.5 | +17.2 | -14.7 |
| 2025-12-18 | – | 3.1 | 2.7 | +8.2 | +9.8 | +8.6 | +12.9 | +15.7 | +11.8 | +10.2 |
| 2025-10-24 | 2.9 | 3.1 | 3 | +19.4 | +29.3 | +28.6 | +19.2 | +20.7 | +52.7 | +50.8 |
| 2025-09-11 | 2.7 | 2.9 | 2.9 | +7.2 | +7.9 | +15.3 | +14.8 | +5.3 | -2.2 | +10.2 |
データから考える、米CPIの発表後のトレード戦略(検証結果)
ここまでのデータを使って、発表後に売買するルールを検証しました。事前に決めたルールを、そのまま過去の全回に当てはめた結果です(結果を見てから、良いルールを探し直してはいません)。エントリーは発表の1分後です。発表の30秒後に成行で入るのは、現実には難しいためです。決済は5分後〜NY引けの5通りで、損切りは入れていません。コストは、1回の往復で3pips(コストA)と5pips(コストB)を仮定しました。通常の口座では、発表直後はスプレッドが広がるため、実際のコストはこれより大きくなることがあります。
期待値は「1回あたりの平均損益」、PFは「総利益÷総損失」で、1を超えれば、利益のほうが大きいことを示します。

グラフの元の数値(単位:pips、1回あたりの期待値・往復コスト3pips差引後)
| 期間 | 件数 | 30分後 | 1時間後 | NY引け |
|---|---|---|---|---|
| 2016〜2021年 | 28 | -3.2 | -1.4 | +2.3 |
| 2022〜2026年 | 28 | +13.6 | +19.4 | +29.6 |
検証から分かったこと
- 1分後に入る時点で、動きの大半はすでに終わっている:ズレが出た回で、想定した方向への平均の動きは、30秒後に+26.4pips、1分後に+25.0pips、1時間後に+31.9pipsでした。1分後の時点で、1時間後までの動きの約78%がすでに出ています。
- 総合・コアが揃って大きく外れた回(56回)に、ズレの方向へ順張りし、長く持つと、期待値が最も高く出ました。コストAを引いた期待値は、30分後+5.2pips、1時間後+9.0pips、NY引け+16.0pips(勝率54%、PF2.2)です。
- ただし、期間による差が大きい:同じルールのNY引けの期待値は、2016〜2021年が+2.3pips、2022〜2026年は+29.6pipsでした。物価が最大の関心事だった2022年以降に、効果が偏っています。最悪の1回は、-135.9pipsでした。
- 統計的には、偶然と区別できない:NY引けの期待値の95%信頼区間(ブートストラップ法)は、−1.8〜+37.1pips(コスト後)と、ゼロをまたいでいます。複数のルールと決済時点を試したうえで、最も良い結果を選んでいるため、見た目の数字より控えめに受け止める必要があります。
- 最初の30秒の動きに順張りするだけ(全回)では、優位性は小さい:コストA後の期待値は、5分後-4.2pips、1時間後+0.8pips、NY引け+3.0pipsでした。
- 逆張りは不利:最初の30秒の動きと逆に入るルールは、コストA後の期待値が、すべての決済で-1.8〜-9.0pipsと、マイナスでした(逆行する値動きに、損切りなしで耐える形になるため、損失が大きくなります)。
ユーロドルとゴールドでは、同じルールでも、期待値が小さい、またはマイナスの結果が多く、ドル円ほどの傾向は再現しませんでした。
ルール別・決済別の検証結果(ドル円)を開く
| ルール | 決済 | 件数 | 期待値(コストなし) | 期待値(コスト後) | 勝率 | PF | 2016〜2021年 | 2022〜2026年 | 最悪の1回 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ズレの方向に順張り(ズレが大きい回だけ) | 5分後 | 93 | +0.9 | -2.1 | 35% | 0.6 | -2.2 | -2.0 | -76.2 |
| ズレの方向に順張り(ズレが大きい回だけ) | 30分後 | 93 | +4.8 | +1.8 | 39% | 1.2 | -3.5 | +8.3 | -68.2 |
| ズレの方向に順張り(ズレが大きい回だけ) | 1時間後 | 93 | +6.9 | +3.9 | 46% | 1.5 | -3.0 | +12.3 | -80.7 |
| ズレの方向に順張り(ズレが大きい回だけ) | NY引け | 93 | +7.8 | +4.8 | 47% | 1.3 | -3.2 | +14.4 | -135.9 |
| ズレが特に大きい回だけ順張り | 5分後 | 56 | +1.0 | -2.0 | 36% | 0.7 | -1.5 | -2.6 | -76.2 |
| ズレが特に大きい回だけ順張り | 30分後 | 56 | +8.2 | +5.2 | 41% | 1.5 | -3.2 | +13.6 | -68.2 |
| ズレが特に大きい回だけ順張り | 1時間後 | 56 | +12.0 | +9.0 | 52% | 2.0 | -1.4 | +19.4 | -80.7 |
| ズレが特に大きい回だけ順張り | NY引け | 56 | +19.0 | +16.0 | 54% | 2.2 | +2.3 | +29.6 | -135.9 |
| 最初の30秒の動きに順張り(全回) | 5分後 | 120 | -1.2 | -4.2 | 32% | 0.4 | -2.5 | -6.3 | -126.8 |
| 最初の30秒の動きに順張り(全回) | 30分後 | 120 | +2.1 | -0.9 | 41% | 0.9 | -3.0 | +1.4 | -136.7 |
| 最初の30秒の動きに順張り(全回) | 1時間後 | 120 | +3.8 | +0.8 | 45% | 1.1 | -2.4 | +4.4 | -93.9 |
| 最初の30秒の動きに順張り(全回) | NY引け | 120 | +6.0 | +3.0 | 49% | 1.2 | -0.2 | +6.7 | -172.7 |
| 最初の30秒の動きと逆に逆張り(全回) | 5分後 | 120 | +1.2 | -1.8 | 32% | 0.7 | -3.5 | +0.3 | -55.1 |
| 最初の30秒の動きと逆に逆張り(全回) | 30分後 | 120 | -2.1 | -5.1 | 39% | 0.6 | -3.0 | -7.4 | -225.7 |
| 最初の30秒の動きと逆に逆張り(全回) | 1時間後 | 120 | -3.8 | -6.8 | 39% | 0.5 | -3.6 | -10.4 | -237.1 |
| 最初の30秒の動きと逆に逆張り(全回) | NY引け | 120 | -6.0 | -9.0 | 40% | 0.6 | -5.8 | -12.7 | -393.5 |
| ズレの方向に順張り+最初の30秒が同じ方向のとき | 5分後 | 79 | +1.2 | -1.8 | 38% | 0.7 | -2.0 | -1.6 | -76.2 |
| ズレの方向に順張り+最初の30秒が同じ方向のとき | 30分後 | 79 | +6.3 | +3.3 | 42% | 1.4 | -3.2 | +10.4 | -68.2 |
| ズレの方向に順張り+最初の30秒が同じ方向のとき | 1時間後 | 79 | +8.9 | +5.9 | 49% | 1.7 | -2.7 | +15.1 | -80.7 |
| ズレの方向に順張り+最初の30秒が同じ方向のとき | NY引け | 79 | +12.1 | +9.1 | 52% | 1.6 | -0.0 | +19.0 | -135.9 |
期待値は、1回あたりの平均損益(pips)です。コスト後はコストAを差し引いています。PFは総利益÷総損失、最悪の1回はコストA後の最大損失です。
他の銘柄でも同じルールを試した結果(ズレが特に大きい回だけ順張り)
| 銘柄 | 決済 | 件数 | 期待値(コスト後) | 勝率 | 2016〜2021年 | 2022〜2026年 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ドル円 | 1時間後 | 56 | +9.0pips | 52% | -1.4 | +19.4 |
| ドル円 | NY引け | 56 | +16.0pips | 54% | +2.3 | +29.6 |
| ユーロドル | 1時間後 | 56 | +1.6pips | 52% | -0.9 | +4.2 |
| ユーロドル | NY引け | 56 | +0.4pips | 43% | -4.3 | +5.0 |
| ゴールド | 1時間後 | 53 | +0.0ドル | 57% | -2.7 | +2.5 |
| ゴールド | NY引け | 53 | -0.6ドル | 47% | -1.2 | -0.1 |
このデータから言えること、言えないこと
- 言えること:発表の前後は、値動きが急に大きくなります。ポジションの大きさや損切りの位置は、事前に決めておく価値があります。
- 言えないこと:発表の結果から、短時間で確実に利益を取れる方法があるとは、このデータからは言えません。動きの多くは、発表の1分以内に終わっています。
- EAを動かしている場合は、発表の前後に動きを止める、またはロットを抑えるといった判断のほうが、期待値を守る点で役に立ちます(詳しくは、EA運用の相場急変対策)。
この検証は、過去のデータに基づく参考情報で、将来の成績を保証するものではありません。投資助言ではなく、取引の判断はご自身でお願いします。
発表前後に気をつけたいこと
- 発表直後は、スプレッドが広がり、スリッページも起きやすくなります。
- ポジションを持ったまま迎える場合は、ロットと証拠金維持率を事前に確認します。
- EAを動かしている方は、EA運用の相場急変対策も参考にしてください。
よくある質問
Q. CPIとコアCPIは、どちらが重要ですか?
A. どちらも見られます。物価の基調を重視する場面ではコアCPIが、全体の物価を見る場面では総合CPIが注目されます。発表時は、両方を予想と比べるのが基本です。
Q. CPIの発表日は毎月決まっていますか?
A. 毎月中旬ごろですが、日付は月ごとに変わります。労働統計局の公式カレンダーや、経済指標カレンダーで確認してください。
Q. 物価が上がると、なぜドルが買われやすいのですか?
A. 物価の上昇を抑えるため、利上げが意識されやすいからです。金利が高い通貨は買われやすい、という関係があります。
まとめ
- 米CPIは、労働統計局が毎月発表する物価の指標で、金利の見通しを通じて為替に影響する
- 総合CPIとコアCPI、前年同月比と前月比を、予想との差で読む
- 日本時間では、夏時間の間は21時30分、冬時間の間は22時30分の発表
注意事項
- 経済指標の発表日時・数値は変更や改定が行われる場合があります。最新の情報は、各発表元の公式サイトでご確認ください。
- 本記事の値動きは、過去の実績に基づく集計であり、将来の結果を保証するものではありません。
- 海外FXの利用は、日本の金融庁に登録されていない業者を含みます。規約・リスクをご自身でご確認ください。
- 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の取引や投資行動を推奨するものではありません。

