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テクニカル分析の重要ポイント!【マルチタイムフレーム(MTF)分析】でFXを攻略する!

「マルチタイムフレーム(MTF)分析」は、上位時間足で大きな流れを認識し、下位時間足でエントリーや利確、損切ラインなどを決める戦略として使われ、テクニカル分析の精度を高めるために必要な分析といえます。

チャートを見る際に、これから向かう方向がわかれば、エントリーしやすいですよね。しかし、それぞれの時間足で実際に動いているチャートを見ていると、上なのか下なのか困惑することはよくあることです。すべての時間足で一定の方向に向いている方が珍しいかもしれないですね。なので漠然とチャートを見ているだけでは、方向を確認するのは、案外むずかしいのです。

FXでしっかり利益を出していきたいなら、このMTF分析をぜひ覚えておきましょう。

マルチタイムフレーム(MTF)分析とは?

MTF分析とは、簡単に言えば「複数の時間足(枠)を使って相場を分析する」ことです。その名のとおりですね。

誰でも「できるなら含み損を持ちたくない、有利なポイントで取引したい」と考えています。そのために、MTF分析は欠かせない重要項目の一つと言えるのです。初心者のうちから身につけておくに越したことはありません。様々な手法より、まずはMTF分析の考え方を身につけましょう。

スキャルピング、デイトレ、スウィング、また裁量トレードや自動売買システムを使うなどトレードスタイルはそれぞれですが、MTF分析は共通して必要な基本スキルになります。例えばスキャルピングトレードは数秒~数分でトレードするスタイルなので「MTF分析は必要ないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、1分足、5分足、15分足を使うなら、1時間足で方向を確認するくらいはした方がいいでしょう。

やり方はいたって簡単。ポジションを持つ前に、上位時間足から順に相場の動きを分析する。そして、下位時間足よりも上位時間足を重要視する、このことを覚えておけばいいのです。上位時間足を意識してポジションを持ちましょう。

なぜなら下位時間足の動きも、結局は上位時間足のトレンド方向に進んでいくからに他なりません。

下の図はMTF分析がなぜ必要なのかが、一目でわかります。下位時間足で上下に動きながらも上位時間の方向に動いていることが確認できます。この図では1時間足と日足が同様に3波(ダウ理論)を形成している動きですね。これは「フラクタル」と言われる現象です。 実際のチャートでも観察しているとこのような現象が起こっています。そしてどちらも上位時間足(週足)と同じ方向に向かっているのがわかりますね。

このように上位時間足の流れが分かれば、下位時間の動きも予想できます。

1時間足だけ見てその時に下落しているとしても、それが本当の下落相場なのか、或いは短期下落相場なのかはわかりません。上位時間足を見ると上昇相場でいまは短期下落場面だった…なんてことは日常茶飯事です。

「下落だ」と思ってSポジションを持っても、それが短期下落場面だったら、上手く利確できるかは怪しいもので、ヘタしたら損切になってしまうのですね。そんな無駄打ちをしないためにも、MTF分析をしっかり理解しましょう。

上位時間足から相場を見るという意味

下位時間足を単一で見ているだけでは「わからない流れ」が、上位時間足を見ることで理解できます。これはつまり、「視野を広げてトレードする」ことができるということです。かみ砕いて言うと、売り相場なのか買い相場なのかがわかります。

下の画像は、ドル円のそれぞれの時間足です。上が日足、左下が4時間足、右下が1時間足になってます。1時間足だけで見ると下落トレンドですが、日足では上昇トレンドが続いています。ここで売りのポジションを持つと失敗するのですね。4時間足の「?」部分がちょうど1時間足とフラクタル構造になっていることも確認できます。

このように、上位時間足の流れを判断してエントリーすることが大切なのです。

2016.10.26 ドル円

では、実際どのようにエントリーポイントなどを見つければよいのでしょうか?

エントリー自体は、下位時間足で行うことができます。

上のドル円では、日足方向で買いエントリーの判断ですね。右下の1時間足を見ると、右端のローソク足が直近の高値を抜いたところなので、ここはエントリーポイントのひとつとして見ることができます。このように下位時間足が逆トレンドになっているところでエントリーチャンスがきますので覚えておきましょう。

ですが、エントリーポイントは何もここだけではありません。ここで慌ててエントリーせずに、さらなる押し目を待ってからのエントリーも可能ですし、それはそれぞれの時間足で判断できます。押し目の判断には移動平均線などを使うのもおすすめです。

ここでは、「上位時間足で判断して」買いエントリーポイントを「下位時間足で見つける」ことが大事になります。お気づきの方もいると思いますが、日足右上の白線が超えられるか? ということも見るべきポイントになりますので、無理にエントリーするところにはならないので注意しましょう。

エントリーを考える際には「損切」ポイントも同時に考える必要があります。損切についてのルールは人それぞれ違いますが、「節目」を使うとかPipsや残高など、「自分ルール」をしっかり決めている人が多い印象です。

下位時間足ではラインブレイクと見せかけた「ダマシ」もありますので、このドル円の場合、1時間足に引いたラインを終値で超えなかったら終了にする方が無難です。

MTF分析とダウ理論またはエリオット波動

MTF分析をする過程では、ダウ理論やエリオット波動を合わせて考察することがあります。例えば、ダウ理論では「主要トレンドは3段階からなる」「トレンド転換時には明確なシグナルがある」ことがあげられています。上の日足チャートを見ると急激な上昇ではありますが、3波めが形成されるか考えられるところですね。また、エリオット波動では5波めになります。5波めは3波め程大きなトレンドにはならないと言われます。

トレンド転換する時には何かしらのシグナルが現れるので、例としてこのまま上昇目線で解説します。以上のことを踏まえ、前項でのドル円の「決済」を考察してみましょう。

日足の右上の白線ですが、トレンド転換のシグナルのひとつである「ダブルトップ」になる可能性があります。つまり下落転換が考えられますので、白線で一旦決済します。そこを超えてきたら、またLエントリーを考えることができます。

白線が2本ありますね。ヒゲ先端で見る人と、ローソク本体で見る人がいるのです。ラインブレイクを考えるならヒゲ先端まで見るべきですが、本来はローソク本体が大事です。

日足の上位時間足には週足と月足がありますので、スウィングトレードになっても「利益を伸ばしたい」と考えるなら上位時間足の「節目」やインジケーターを利用して決済を考えてもいいでしょう。

上位時間足を見る際のポイント

あくまで「環境認識」として見ることが肝心なので、慣れるまでは簡単に観察しましょう。そのうちに自分のトレードスタイルに合わせた、見るべきポイントなどもそれぞれ出てくることになると思われます。基本的にはどのチャートにも当てはまることですが、確認するべきポイント3つをあげておきます。

ポイント①:現在は「トレンド相場?」「レンジ相場?」

価格が反転している点を結んだ斜めに引くトレンドラインやチャネルライン、何度も価格の折り返している重要な箇所には水平線を引くなどしておきましょう。これらのラインはトレンド転換またレンジをブレイク、サポート/レジスタンス転換したかを見るのに有効です。

ポイント②:高値・安値を確認する

直近の高値、安値にラインを引いておきましょう。上位時間足の高値、安値では、下位時間足でも反応することが殆どです。

ポイント③:レジスタンス&サポートはどこか?

②にも関連しますが、複数のラインが重なる価格帯では、反応も強くなります。どちらかに動くと思われる根拠が複数重なることで、優位性のあるエントリーが出来るようになります。

上記したポイント3つは、トレード経験がある方は既に実践している初歩的な内容ですが、大変重要なことです。実際にトレードをする時間足よりも、上位足から順に当てはめればよいのですね。このようにラインなどを引いておくと、「節目」「注意すべき価格帯」として認識できます。

MTF分析インジケーターについて

上記の内容では、環境認識のためのMTF分析を解説してきました。下位時間足に上位時間足を表示するのは、なにもラインだけではありません。例えば移動平均線や他のインジケーターも、各時間足に表示がそれぞれあります。それを「下位時間足に反映させたい」と思うかもしれませんが、お使いの証券会社によってサービス内容が違います。

MT4・5は、外部からカスタムできるものは複数ありますが、MT5ではまだ少数のようです。他の多くの証券会社で提供しているチャートでは、そのようなサービスは行っていないと思われます。そこで、下の画像をご覧ください。

左から4時間足、1時間足、15分足。4時間足の赤線部分が1時間足のチャート全体、1時間足の赤線の部分が15分足のチャート全体です。
長く見たいとき
エントリーポイントのラインを重視

上の画像はポンド円の15分足、1時間足、4時間足を並べています。それぞれの時間足を一目で見ようとするなら、このような表示方法が一般的です。

一枚のチャートに沢山の情報を入れてごちゃごちゃ複雑にするよりは、チャートは小さくなりますが、すっきりわかりやすい例です。

MTF分析は慣れると心強いというまとめ

トレードスタイルが何であれ、上位時間足に沿って下位時間足も動いているので、MTF分析が必要なことは理解していただけたことでしょう。逆張りの方も、上位時間足を見て「値幅がとれそう」と思うところでエントリーするのではないでしょうか。

木の枝葉の部分だけを見ても、その木の様相を見ることはできません。また1本の木ではなく案外「森の一部」かもしれないのです。この例えのように「木を見て森を見ず」になっては、トレードで勝つことも容易ではなくなってしまいます。

上位時間足の分析が、エントリーなどをする際の根拠のひとつになります。始めはそれぞれの時間足を見るだけで時間がかかるかもしれませんが、慣れてくれば自信をもってトレードすることができます。ぜひマスターして、活用してみてください。

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