お名前.comデスクトップクラウド不正アクセス|FX自動売買(EA)利用者が今すぐやることと今後の備え【2026年10月】
ご確認ください:本記事は2026年10月24日時点で、お名前.com公式のお知らせ(第1報〜第4報、10月24日掲載分まで)と、主要な報道から確認できた内容をまとめたものです。調査は継続中で、情報は更新される可能性があります。最新の情報は、必ずお名前.com公式のお知らせと、ご利用のFX会社からの案内でご確認ください。
お名前.comが提供するFX自動売買向けのサービス「お名前.com デスクトップクラウド」で第三者による不正アクセスが発生し、サーバー内に保存されていた取引口座のログイン情報等が不正に利用された可能性があると公表されました。SNSでは、身に覚えのない取引で損失が出たという報告も相次いでいます。
この記事では、公式に確認できていることとまだ分かっていないことを分けて整理し、EA(自動売買)をVPSで動かしている方が今すぐ行うべき対応と、今後の備えをまとめます。
この記事の結論(先に知りたい方へ)
- 対象は「お名前.com デスクトップクラウド」で、全プランのサーバー停止が続いています(再開時期は未定)。
- 公式は、サーバー内に保存された取引口座のログイン情報等が取得され、不正に利用された可能性があるとしています。
- 利用していた方は、サーバー以外のパソコン・スマホから取引口座と取引ツールのパスワードを変更し、接続中のセッションをすべて切断して、取引履歴と残高を確認してください(公式の第3報で至急とされています)。
- 「26,739件」は影響の可能性があるサーバーの数で、不正アクセスや情報取得が確認された件数ではないと公式が注記しています。
- 10月24日の第4報で、特別措置(お見舞金・代替サービス・不正取引の損失補償)の方針が示されました。申請方法など詳細は、10月30日・11月6日までに、登録メールアドレスへ案内される予定です。
- 侵入経路や被害の全容は、現時点では公表されていません。
今回の件で「対象」になるのは何か
見出しや投稿では「お名前.comのVPS」と書かれることがありますが、公式のお知らせで対象とされているのは「お名前.com デスクトップクラウド」(MT4・MT5などを常時稼働させるためのWindows環境)です。
| サービス | 今回の不正アクセス | 補足 |
|---|---|---|
| お名前.com デスクトップクラウド | 対象(全プランが順次停止) | 影響の可能性があるサーバーは26,739件と公表 |
| お名前.com VPS(KVM) | 公式のお知らせでは今回の件の対象として記載なし | 別件として、Linuxカーネルの脆弱性を理由に新規申し込みを一時停止(10月19日16:00〜)。既存サーバーは停止・制限なしと案内 |
| 他社のVPS | 今回の件の対象ではない | 基本的な対策は同じ。後半の「今後の備え」を参考にしてください |
「VPS(KVM)」をご利用の方は、今回の件の対象ではないとされていますが、念のため公式のお知らせで最新の状況をご確認ください。
時系列:公式発表と報道で確認できたこと
| 日時 | 出来事 |
|---|---|
| 10月19日 | GMOインターネットが利用者からの問い合わせを受け、調査を開始したと伝えられています |
| 10月20日 | 一部の利用者のサーバー環境で、第三者による不正なプログラムの設置を確認(公式)。新規申し込みとコントロールパネルも停止したと伝えられています |
| 10月21日 4:00 | 第1報を公表。全プランのサーバーを順次停止。影響の可能性があるサーバーは26,739件。個人情報の漏えいや悪用は確認されていないとしつつ、サーバー内の情報が閲覧された可能性があると説明 |
| 10月22日 | 第2報を公表。10月21日以降、取引口座で第三者による不正な操作があったとの報告を受けたと説明。サーバー内に保存されていた取引口座のログイン情報等が取得され、不正に利用された可能性があると公表 |
| 10月23日 | 第3報を公表。調査状況と利用者へのお願いを改めて案内。警察に相談済みで、セキュリティ専門会社と侵入経路・影響範囲を調査中。26,739件は「対象となり得る数」で、不正アクセスや情報取得が確認された件数ではないと注記 |
| 10月24日 | 第4報を公表。不正アクセスと、お客様情報の外部持ち出しを確認したと説明。お見舞金・代替サービス・不正取引の損失補償などの特別措置を発表。攻撃者の要求には応じず、警察と連携して対応するとしています |
| 10月24日時点 | 全プランの停止が継続。現行のシステムでは再開せず、代替サービスを案内する方針とされています |
※10月19日の経緯は報道で伝えられている内容です。正確な表現と最新の状況は、公式のお知らせをご確認ください。
お名前.comが発表した特別措置(第4報)
10月24日の第4報で、お名前.comは次の特別措置を進めると発表しました。対象・金額・期日は、公式の原文に即して記載しています。
| 措置 | 内容(第4報の記載) | 案内の時期 |
|---|---|---|
| お見舞金 | 現在利用中の全顧客に、金銭被害の有無にかかわらず一律5,000円をお支払い | 10月30日(金)23:59までに、メールで連絡 |
| 代替サービス | 現行のシステムはそのまま再開せず、Windowsデスクトップ環境を希望する契約者に、代替サービスへの乗り換えを案内。乗り換え後は6か月間無償。お客様の同意なく移行はしない | 提供開始時期や無料期間後の条件などは、10月30日(金)23:59までにメールで連絡 |
| 不正取引の損失補償 | 不正アクセスに起因するとお名前.comが認めた取引で生じた実現損失(差損、手数料等)が対象。市場変動による損失や逸失利益は対象外。取引所・FX会社等への返金相談も求められています | 申請方法・受付期間などは、11月6日(金)までに案内 |
ご注意:補償の対象になるかどうかは、お名前.comが個別に判断する形です。具体的な申請方法・受付期間・必要な書類は、まだ案内されていません。公式は、補償の手続きでパスワード(閲覧専用パスワードを除く)や暗証番号を尋ねることはないと明記しています。心当たりのない連絡には、ご注意ください。
また公式は、攻撃者の要求には応じない方針を示し、攻撃者が公開する情報には事実と異なるものが含まれるおそれがあるため、正式な情報は公式のお知らせで確認するよう案内しています。
公式に確認できていること/まだ分かっていないこと
確認できていること
- 第三者による不正アクセスが発生し、一部のサーバー環境に不正なプログラムが設置されたこと
- 影響の可能性があるサーバー数が26,739件であること
- サーバー内の情報が閲覧された可能性があること
- 取引口座での不正な操作の報告があり、サーバー内の取引口座ログイン情報等が不正に利用された可能性があること
- クレジットカード情報などの決済情報は、同社のサーバーでは保有していないと説明していること
- 警察に相談済みで、セキュリティ専門会社と侵入経路・影響範囲を調査中であること
- 第4報で、不正アクセスとお客様情報の外部持ち出しを確認したと説明していること
- お見舞金・代替サービス・不正取引の損失補償の方針が示されたこと
まだ分かっていないこと(公表されていない)
- 侵入経路や攻撃の手口の詳細
- 個別のサーバーで情報取得・不正利用があったかどうか、その範囲(調査中)
- 影響を受けた利用者の正確な数、被害額の総額
- 代替サービスの提供開始時期・条件(10月30日までに案内予定)
- 損失補償の申請方法・受付期間・個別の認定基準(11月6日までに案内予定)
被害の報告について
SNSや報道では、「自分のFX口座で意図しない取引が繰り返され、数十万円〜数百万円の損失が出た」といった報告が相次いでいます。ただし、個々の被害額や状況は、公式には確認・公表されていない情報です。被害に遭われた方の状況を断定せず、「報告されている」段階として受け止めてください。
また、本件に便乗した不審なメールや、脅迫めいた連絡が出回っているとの報道もあります。公式は、パスワードやクレジットカード情報をメールや電話で尋ねることはないと案内しています。
利用していた方が今すぐやること(優先順)
- デスクトップクラウドのサーバーから操作しない。パスワード変更などは、FX取引に使っていない手元のパソコンやスマホなど、サーバー以外の端末から行ってください。
- 取引口座と取引ツールのパスワードを変更する。MT4・MT5のログインパスワードと、FX会社のマイページのパスワードの両方が対象です。
- 接続中のセッションをすべて切断する。公式の第3報では、パスワードを変更したあとも既存のセッションが残る場合があるため、FX会社・証券会社の案内に従って切断を確認するよう求めています。
- 取引履歴・ポジション・残高を確認する。身に覚えのない取引があれば、すぐにFX会社のサポートへ連絡してください。
- 二段階認証を設定する。FX会社が提供している場合は、設定してください(公式も依頼しています)。
- サーバー内に保存していたID・パスワードを変更する。同じパスワードを他のサービスやブラウザに保存している場合は、それらも変更します。メールアドレスのパスワードも、念のため見直してください。
- 不審なメール・電話に注意する。お名前.comやFX会社を名乗る連絡でも、URLやファイルは開かず、返信もしないでください。公式は、パスワードやカード情報、口座情報をメールや電話で尋ねることはないとしています。
- お使いの端末のウイルス対策を確認する。公式の第3報では、フルスキャンとデータのバックアップも案内されています(バックアップの取り扱いには注意が必要とされています)。
- 証拠を残す。不審な取引の画面、取引履歴、FX会社とのやり取りを保存しておいてください。第4報の損失補償は、不正アクセスに起因すると認められた取引が対象のため、取引履歴や口座の記録が重要になります。
- FX会社にも返金の相談をする。公式は、取引所・FX会社等への返金相談も求めています。不正取引の取り消しや回復の可否は、FX会社ごとに異なります。
相談窓口(公式案内):お名前.comは、お問い合わせ窓口と、電話(03-5456-2560、24時間受付・土日祝も対応)を案内しています。不審な取引がある場合は、取引先のFX会社への連絡が先決です。
複数のFX会社(OANDA証券、Titan FX、AXIORY、IS6FX、XMTradingなど)が、利用者への案内を出していると伝えられています。ご利用のFX会社からのお知らせも、あわせてご確認ください。
今後の備え:EA(自動売買)運用で見直したいこと
今回の原因は公表されておらず、「こうすれば防げた」と言い切れる段階ではありません。それでも、VPSなど外部の環境でEAを動かす場合に共通して見直しておきたい点があります。
- 口座の残高を必要最小限にする:運用に必要な額だけを入金し、利益はこまめに出金する習慣をつけると、万一の際の損失を抑えられます。
- パスワードを使い回さない:取引口座・マイページ・メールで、それぞれ異なる強いパスワードを使います。
- 二段階認証を使う:FX会社が提供している場合は必ず設定します。
- 取引の通知を有効にする:メールやアプリの通知で、約定を把握できるようにしておくと、異常に早く気づけます。
- サーバー内に残す情報を減らす:VPS上にID・パスワードを保存したメモや、不要なファイルを置かないようにします。
- 出所の不明なEA・ソフトを入れない:配布元が確かでないファイルを、取引口座につながる環境で動かさないようにします。
- 相場急変時の備え:不審な取引だけでなく、通常のEAも相場急変で想定外の損失になることがあります。詳しくはEA運用の相場急変対策もご覧ください。
よくある質問
Q. お名前.comの「VPS」を使っていますが、対象ですか?
A. 公式のお知らせで不正アクセスの対象とされているのは「お名前.com デスクトップクラウド」です。「VPS(KVM)」は別のお知らせ(新規申し込みの一時停止)が出ていますが、今回の件とは別とされています。ご利用のプラン名を契約画面で確認し、最新のお知らせをご覧ください。
Q. 被害は補償されますか?
A. 第4報で、不正アクセスに起因するとお名前.comが認めた取引で生じた実現損失(差損、手数料等)を補償する方針が示されました。市場変動による損失や逸失利益は対象外です。申請方法や受付期間は、11月6日までに案内される予定です。個別に補償されるかどうかは、お名前.comの判断によるため、現時点では断定できません。
Q. お見舞金はもらえますか?
A. 公式は、現在利用中の全顧客に、金銭被害の有無にかかわらず一律5,000円をお支払いするとしています。10月30日(金)23:59までに、登録メールアドレスへ連絡するとされています。
Q. サーバーはいつ再開しますか?
A. 公式は、現行のシステムをそのまま再開せず、希望者には代替サービス(乗り換え後6か月間無償)を案内する方針としています。提供開始時期などは、10月30日までに案内される予定です。
Q. 身に覚えのない取引を見つけたら?
A. まずFX会社のサポートへ連絡し、取引履歴を保存してください。必要に応じて、警察のサイバー犯罪相談窓口などにも相談できます。
参考にした情報
- お名前.com公式:デスクトップクラウドへの不正アクセスについて(第1報、10月21日)
- お名前.com公式:同(第2報、10月22日)
- お名前.com公式:同(第3報、10月23日)
- お名前.com公式:同(第4報・特別措置、10月24日)
- お名前.com公式:VPS(KVM)新規申し込み一時停止のお知らせ(今回の件とは別)
- ITmedia NEWS、各FX会社の告知、インシデントのまとめ記事(時系列・第2報・被害報告の確認に使用)
注意事項
- 本記事は情報提供を目的としたもので、特定のサービスの利用や中止を勧めるものではありません。
- 報道・SNSの内容には未確認の情報が含まれます。個別の被害状況や原因を断定するものではありません。
- 口座・資金に関する最終的な判断は、ご自身の責任でお願いします。

