【ダマシ】原因と回避法の考え方を身につければ、FXトレードは勝率アップ間違いなし!
目次
トレードをしてると耳にする言葉「ダマシ」は、初心者ではなく、逆に経験を積んだトレーダーが引っ掛かることがある厄介なものです。ここでは、なぜ「ダマシ」が発生するのか、どんな動きなのか、回避するには何をすればいいのか、引っ掛かったらどうすればいいのかを詳しく解説しています。それらを知識として持っておくことで今後にも役立ちますので、ぜひ最後まで読んで考察してみてください。
ダマシとは
チャートは大体に於いてセオリーどおりに動いています。初心者はまだそのセオリーがわからないままトレードするので、ダマシが発生しても「ダマシだ」とは思いません。ある程度トレード経験を積むとセオリーに沿って予測しながら取引をするようになるので、その予想に反する動きが起こった場合に「ダマシ」と判断するのです。
主によく聞くのは、短時間足のライントレードで起こる「ダマシ」ですね。ラインブレイクに見せかけたダマシは、水平線やトレンドラインなど、またチャートパターンを使ったトレードで起こります。ライントレードは大口の企業トレーダーも使う手法なのかもしれませんね。
下の画像は、ライントレードをする上でも安定したセオリーどおりのチャートと言えます。ライントレードは「反発」「ブレイク」という判断でのトレードになるので、比較的わかりやすい綺麗なチャートです。ダマシが見当たらないのは週足だから、かもしれません。一般的に上位時間足では「ダマシ」はないと言われています。
ダマシが起こるには理由がある
売買する上での判断基準は人ぞれぞれで、数多くのトレード方法があります。移動平均線やピボット、ボリンジャーバンド、一目均衡表など、またオシレーターも併せて判断する人もたくさんいます。その分、売買ポイントは多数あるということです。どのインジケーターを使うのか、オシレーターを組み合わせるのか、それだけ多くの売買ポイントがあるのです。つまり、「自分」が基準とするトレード方法だけで動いているわけではないのですね。
個人トレーダーには、大口の企業トレーダーの判断基準がわからないために、翻弄されることになります。ところが企業トレーダーにも、他の自国・他国の企業トレーダーとの取引があるため、そこには「持ちつ持たれつ」というレンジ相場や、「譲れない戦い」があるレジスタンス&サポートラインなど、また「一緒に頑張る」トレンド相場などが作られることになるのです。ダマシは「譲れない戦い」がある相場に起こりやすいのですね。
日々のデイトレードでは分足・時間足がメインになりますが、わかりやすい売買ポイントがある箇所では「売り」と「買い」の攻防(上記の譲れない戦い)があります。また大きなトレンドに発展させるためにはパワーが必要なため、わざと「損切」を食いに行くこともあります。その動きが「ダマシ」として見られるのです。
ダマシを回避しよう
上記のような企業トレーダーの戦いに巻き込まれないようにするには、どうすればいいのでしょうか。まずは「波に乗る」ことを心掛けることです。他の時間足や相関する通貨ペアを確認して、動く方向がわかったら、勝てる場面で取引をすることです。冷静な判断をしましょう。
・上位時間足に逆らわずにトレードを考察
マルチタイムフレーム分析をしっかりして方向を掴み、「順張り」することでダマシを回避することができます。どのようなトレード方法でも、マルチタイムフレーム分析をすることはとても大事な作業になります。ちょっとした動きに動じることなく、方向を見失わないことが大切です。
・他の通貨ペアを見る
相関性のある通貨ペアを見ておくことで、ダマシの誘う動きが「本当かどうか」がわかります。画面を共有させておくといいでしょう。
・他のテクニカル分析も利用する
移動平均線やフィボナッチ他、またMACDなどのオシレーターを組み合わせるのも有効です。動きが不明なところには何かしらのテクニカル分析を表示させることで原因がわかることが多くあります。
・損切幅を広げる
これには口座資金に余裕がなければなりません。損切ルールは人それぞれですが、誰でも乗ってきそうなわかりやすい売買ポイントでは、必ず「損切」を設定しておきましょう。判断に間違いがなく、進む方向が正しければ、損切幅を大きくしておくことでダメージを受けずに済みます。
・動きに飛び乗らない
「ラインをブレイクしたら、すぐにエントリーしよう」とするのではなく、ローソク足1本見送る、または「押し目」「戻り」を待つ、などの余裕が必要です。上位時間足の動きと比べても、下位時間足の動きは微々たるものです。焦りは禁物ですよ。
・「指値」などを予約し、チャートの動きに惑わされない
エントリーから「損切」「決済」まで予約をしておくのは、チャートを見る時間がないサラリーマンの方などにとても適したトレード方法です。それを利用し、チャートを見ながらのトレードは避けます。そうすることで、余計な動きに惑わされずにポジションを持ち続けることができます。チャートを見ている場合でも、様子を見るだけにするなど工夫しましょう。
ダマシを黙って受け止める
下位時間足では「ダマシ」が起こりやすいことを意識しておきましょう。ダマシという現象は、個人トレーダーではどうにもならないことで、「あるもの」として受け止めることが肝要です。ちょっとした動きに飛び乗るのではなく、その動きを利用して波に便乗することを心掛け、利益を伸ばしましょう。またレジスタンス&サポートラインでは「抜けを期待」したトレードをすることは避け、「抜けを確信」した後でトレードするように心掛けると冷静にチャートを眺めることができます。
初心者のうちは「ここでエントリーしなきゃ!」と焦ってエントリーしがちです。エントリーチャンスは一度きりではありません。複数の時間足を見ると、まだまだエントリーチャンスは存在します。動きに翻弄されないような冷静なマインドでチャートを観察することです。
ダマシからのトレードチャレンジ!
右の画像は「三尊(ヘッド&ショルダー)」を装ったダマシです。通常のチャートパターンとして、三尊の形が表れると、赤い矢印からの大きな下落が見込めます。個人や小口トレーダーが多く参入するチャートパターンです。ところが、安値をサポートにして上昇トレンドを作りました。
ここで諦めて「損切」したままにするのは簡単ですが、ダマシが作った波に乗って反対に利益を得ることも考えられます。下がるところでダマシが入ってネックラインを超えた、ということは上昇する見込みが強くなるのですね。ここではショルダーのラインを抜けたことを確認して「押し目」を待ってロングエントリーが可能です。
ダマシに引っ掛かったらすること
気を付けていても引っ掛かってしまった場合、気付いた時点で潔く「損切」することを忘れてはいけません。「そのうち戻るだろう」という期待があると、後々まで苦しい思いを引きずることになります。それよりは一度きちんと「損切」をして「エントリーし直す」ことを考えましょう。リスクリワードをしっかりすることでトレード利益は確実に伸びるはずです。エントリーをする際に、前もって「エントリー」「損切」「決済」それぞれのポイントについて計画しておくことも大事です。
そして「ダマシにあって損したくない」と怖がって尻込みせずに、チャンスがきたら少額でいいので、どんどんエントリーをして経験を積みましょう。経験を積む中で、自分なりのトレードルールが出来てくるはずですね。トレードで勝つためには、きちんと守れるルール作りが欠かせません。何を基準にしてルールを作ればいいのかわからない…そんな場合はギャンの「価値ある28のルール」を参考にしてみましょう。ヒントがたくさん見つかりますよ。
チャートはセオリーどおりに動く:まとめ
セオリーの理解は、経験を重ねたり、勉強することで段々身に付いてきます。知識の引き出しも多く持っておくに越したことはありません。セオリーを踏まえてチャートを見ることができると、「ダマシが来るかも」と察知することも可能ですし、なにより理想であるチャートの「右側」を予測することも夢ではなくなります。セオリーを理解して、それに向いた手法で取引をすることが勝利への近道になります。
セオリーはひとつだけではありません。繰り返された動きに焦点をあてて調べてみたり、ローソク足の反応に着目してみたり、「大きな視点でチャートを見る」こともセオリーに気付くきっかけになります。 いろいろな角度でチャートを考察してみましょう。そして、自分にあったトレード方法を見つけることです。